念願のダービージョッキーになった福永祐一騎手(41)が6日、大阪市内でカンテレの競馬バラエティー番組「うまンchu」(土曜深夜1時15分)の収録に参加した。福永騎手は27日のダービーをワグネリアンで制覇後、テレビ番組の収録は初めて。スタジオでは19度目の挑戦で制したダービーの長い道程をまとめたVTRを見て、苦しかった胸の内を告白した。

 収録の冒頭、ダービー勝利を記念し、ミサイルマンの岩部彰が手製のトロフィーを福永騎手にプレゼント。その後、これまで自身のダービーの軌跡をまとめたVTRみた福永騎手は「13年のエピファネイアで2着になったときは、こういう馬を乗りこなせないなら、もう乗り続けていても意味がないかなと思った。もう勝たなくてもいいかと思ったこともあった」と振り返った。

 19度目の挑戦となったダービーについて「今回は、楽しもうと思った。毎年1週間以上前からある胸がざわざわする感覚が、ゲートイン直前までなかった」といつもとは違う心境だったことを明かした。

 当日のレース中について「ゲートが開いた直後の歓声も聞こえなかった。とにかく『ただただ追う』ことに集中していて、初めての感覚だった」。

 ダービー制覇の夜についても明かした。関係者らとの打ち上げはなかったといい「その日は何もなかった。ダービージョッキーでなかなかいないと思うんですけど、その日の夜のご飯は新幹線でのお弁当でした(笑い)。帰って24時には寝ました」と話した。

 天才騎手と呼ばれた父洋一さん(69)も果たせなかった夢を実現した息子は父への思いも語る。そして今後の大きな夢も口にする。

 福永騎手の激白は2日深夜1時15分から、カンテレ、東海テレビ、テレビ西日本、テレビ新広島の4局で放送される。