高校生がドラマの脚本を書き、プロの俳優とスタッフを使って自ら演出する「第5回ドラマ甲子園」に宮嵜瑛太(みやざき・えいた)氏(19)の「キミの墓石(ぼせき)を建てに行こう。」が選ばれたことが29日、東京・台場のフジテレビで発表された。

 無気力だった少年が、思いを伝える前に亡くなってしまった少女のお墓を建てるために、その後輩の少女とともに動きだす切ない感動ストーリー。

 長野・松本市在住の宮嵜氏は、現在浪人中。この日、上京して会見に臨んで「初めは夢のような感じでしたが、ようやく実感がわきました。この夏に悔いの残らないように目いっぱいの努力をして、心に残る作品を作れたらいい」と笑顔を見せた。脚本を書いたのは、高校3年の2月。「何か自分の表現を残したいと思った。お墓にこだわったというより、自分が生きて何か残るものがほしかった。お墓があればな、と思いました。タイトルに『。』が付いているのは、あまり深く意識したわけではないけれど、高校生の区切り、次の文章とかステップに進んで行ければと思いました」と話した。

 8月2日にクランクインして中旬まで、松本市内でロケ撮影を行う。演出の経験について、宮嵜氏は「高校の時に1年だけ放送部にいましたが、演出の経験はありません」と、未知の挑戦であることを明かした。2人の少女については「Wヒロイン。どっちの女の子にも魅力があります。亡くなった人の方に思いが強くて、最初は黒島結菜さんとかイメージしていたんですけどね。主人公は、ちょっと後ろ向きで内気。名前が同じなんで瑛太さんにやってほしいと」話した。

 フジテレビの鹿内植プロデューサーは「5回目で、過去最高数の応募がありました。夏休みの間にロケ撮影をして、8月中に完パケにします」。審査委員長を務めた、山口真コンテンツ事業局長は「有料テレビ、配信でプレミアム感の強いコンテンツを作ってきたが、それが切り崩されつつあるのを感じている。既成概念ではなくコンテンツをどう作るか、高校生の才能に注目している。作者が自らメガホンを取って、プロの助監督から作法を学びながら、どう撮るか。思いきって撮ってほしい」。10月にCS放送のフジテレビTWOで放送予定。