関西出身の男女4人組のツインボーカルユニット「ラヴクラフト」が1日、神戸市の生田神社で同日発売のセカンドミニアルバム「Luv it(ラビット)」のヒット祈願を行った。ツインボーカルのKAREN(26)とMishu(22)、ギターのMasato(43)、ドラムのKazya(29)が神殿に手を合わせ、4人を代表してMasatoが玉串をささげた。

 ラヴクラフトは13年に結成。「cool」「cute」「catshy」がコンセプト。メンバー自らが作詞、作曲、ミュージックビデオなどの映像、イラストをプロデュースするなど、それぞれがマルチな才能を持つ。ミニアルバム収録曲「未確認歩行物体さん」はフジテレビ系の音楽情報番組「Tune」の8月度のエンディングテーマ。KARENが作詞、Masatoが作曲、メンバー全員でアレンジした。

 滋賀県出身のKARENは「女の子がいま思うシニカルな部分であったり、本当はこんなことを思っているという部分を歌詞に込めました」と思いを語った。

 ユニット名は怪奇小説の米国作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフト(1890~1937年)から名付けた。KARENは「名前の『ラヴクラフト』にラブが入っているのに怖い小説を書いているという二面性。女の子の持っているホラーな部分も表現したい」と話した。

 「未確認歩行物体さん」には「彼女はもうショート寸前 キラキラした若さは限界レベル」。「奥歯が痛いだけで あの不細工モデルはトップニュース」など女性の「ホラー」な部分を歌詞にした。

 Masatoは「手前みそですが」と断りを入れながら「彼女の歌詞に注目してもらいたい。歌詞と曲が合っていないミスマッチさがおもしろい。食べ物に例えると『それに納豆を入れるか!』です。でも、それがハマる。関西の特有の笑いが入っていたり、ミスマッチさがクセになる」と分析した。

 父がバングラデシュ、母が日本人のMishuは神戸市生まれ。地元の生田神社は初詣、夏祭りで訪れるスポットだ。「地元でヒット祈願できてうれしい」と笑顔を見せた。Kazyaは奈良県出身、天理高吹奏楽部の71代目キャプテンを務めた。甲子園のアルプススタンドでも応援した。

 7月にはフランスで開催された日本文化を紹介する「JAPAN EXPO」の代表メンバーに選ばれ、2日間にわたりライブを行った。10月4日には東京・下北沢SHELTERで初のワンマンライブを開催する。

 いまもメンバー全員が関西に住んでいる。Masatoは「KARENの歌詞のギャップ、(20代と40代の)年齢の開き、そこは関西で言うなら『なんでやねん!』。最近、音楽はこうじゃないとダメとかいうのが多い。いろいろな“常識”を飛び越えて、もっと『なんでやねん!』を追い求めていきたい」と意気込んだ。