7人組ダンスボーカルユニット、DA PUMPが10日、東京国際フォーラムホールAでライブを行った。今年6月発売のシングル「U.S.A.」が話題を呼び、今年を代表する1曲になっている。その勢いのまま、02年以来、16年ぶりのNHK紅白歌合戦への出場が有力視され、レコード大賞の優秀作品賞にも期待がふくらむ。ライブ中には、12月12日にベストアルバムを発売することも発表した。

約5000人の総立ちの大歓声が迎えたDA PUMPの約1年4カ月ぶりの単独ライブは、もちろん大ヒット曲「U.S.A.」で幕を開けた。

顔の横で親指をクイッと動かす「いいねダンス」を会場を埋める全員で踊り、リーダーISSA(39)は「今日は皆さんに感謝の気持ちを届けたい。楽しく最後まで行こう」と声を張り上げた。

今年の音楽シーンは「U.S.A.」の大旋風が日本中で吹き荒れた。発売前にYouTubeに動画をアップすると、HKT48指原莉乃が「頭おかしくなりそうなくらい聴いてる」と絶賛。渡辺直美やベッキーも反応し、ユーロビートの乗りの良いサウンドとユニークなダンスがうけて、3日間で再生回数100万回を突破。この日までに再生回数は8900万を超え、配信は55万ダウンロード、CD出荷は11万枚を上回るブレークぶりだ。

この日、ライブ前の取材で紅白出場について、唯一のオリジナルメンバーのISSAは「うれしく思うが、変な期待はせずに待っています。でも12月25日以降のスケジュールは空けています」と笑顔で話した。そして、紅白出場経験があるのは自身だけなのを引き合いに「あの華やかな場所にみんなを連れて行きたい。またあの景色を一緒に見たい」と夢舞台を願った。

12月にベストアルバムを発売することも決定した。97年6月にデビューし、アルバムやシングル、DVDなどの音楽パッケージの総売り上げ枚数は約1020万枚。21年間で積み上げた実績は十分だ。この日、今年のラストライブを締めくくった曲は、もちろん「U.S.A.」。最後のあいさつで、ISSAは「最高に楽しかった。どうもありがとう」。22年目のスタートとなるライブをファンへの感謝の言葉で締めくくった。【松本久】

◆DA PUMP(ダ パンプ)1997年(平9)に「Feelin’ Good」でメジャーデビュー。ヒット曲に「if…」「ごきげんだぜっ!」など多数。紅白歌合戦には98年から5年連続で出場した。当初のメンバーはボーカルISSA(39)ら4人で、14年に現在の7人体制に。6人はパフォーマーのDAICHI(29)KENZO(33)TOMO(37)KIMI(35)YORI(38)U-YEAH(35)。