宝塚歌劇団雪組の若手スター綾凰華(あや・おうか)が27日、兵庫・宝塚大劇場で、「ファントム」新人公演に主演。新人最終学年の7年目で、新人2度目のセンターに立ち「普段より大きく(芝居の)心が動いた。それを感じられた」と手ごたえをつかみ、笑顔を見せた。

「オペラ座の怪人」を原作に世界で上演される著名作をもとに、宝塚版にアレンジ。オペラ座地下にすむ主人公・エリックが、歌姫クリスティーヌに出会い、感情が揺さぶられていく様を描く。

綾は、12年入団。星組を経て、昨年8月に雪組へ移り、同年「ひかりふる路」で新人初主演。以来、2度目の新人主演で、歌の難易度が高いミュージカル作に臨んだ。

本役の雪組トップ望海風斗(のぞみ・ふうと)は、劇団きっての歌唱力を誇り、相手娘役の真彩希帆(まあや・きほ)とのトップコンビは、当代随一の“歌うまコンビ”だ。

終演後、綾は「(歌は)ハードルが高く、クリアしたい課題が多かった。まだまだなので、この後、自己反省したい」と課題を口にしつつも、エリックの感情の振れ幅を演じ分けて好演。芝居については「(自身の)心を動かすことができた」と振り返った。

望海からは「楽しくやりなさい」と指導され、本番前には「自分で自分に厳しくいったら、大丈夫。できるから」と励まされ、舞台へ向かったと明かした。

また、ヒロインは、綾の1年後輩で6年目の野々花(ののか)ひまりが演じ、本役のトップ娘役真彩から、「メーク中から、がんばって、かわいいよと言っていただき、テンションが上がって、本番に入れた」と感謝していた。

東京宝塚劇場での新人公演は来年1月24日。