演歌歌手松前ひろ子(69)が14日、東京・港区の「Liveレストラン青山」で歌手人生50周年記念曲「女一代 演歌船」の発表会を行った。

いとこである北島三郎(82)が、松前の歌に「いけるな」とひと言を発したことから歌手を夢見て家出。内弟子修業をへて69年にデビューをしたが、わずか2年後に交通事故で歌手生命を絶たれた。「2年後に、サブちゃんから『取りあえず結婚してみろ』と言われて結婚をしたのが夫の(作曲家)中村典正でした。母として女としては幸せでしたが、あの交通事故は憎らしい…」と涙ながらに振り返った。再デビューできたのは事故から8年後だった。

「私は鈍行列車。ゆっくりゆっくりと歩いていきます。サブちゃんからは『歌の世界に終わりはない』と言われた。これからは、55周年とかではなく、今から1歩1歩、1年1年、声の続く限り歌っていきたい」と生涯現役を誓った。

この日は、愛弟子の三山弘(38)が激励に祝福にサプライズで駆けつけた。12年に松前の次女と結婚をし、公私にわたる“息子”だ。「今日、初めてハグをしてもらった。うれしいけど照れました」。今年の新年のあいさつで、三山は「これからも心を磨いて頑張りたい」と話したという。「『心を磨いて』という言葉に、三山の成長を感じました」と弟子の成長に目尻を下げていた。

弟子ではあるが、同じ歌手としてはライバル関係になる。「三山君がステージで『私の師匠は2人います。中村典正と松前ひろ子です』と言います。その言葉に恥ずかしくないように、三山君のパワーをもらって頑張りたい」と気合を入れた。

6月には松前、三山と同じ事務所の中村仁美と3人でブラジル公演を行う。