最優秀監督賞は、「万引き家族」の是枝裕和監督(56)が、2年連続で受賞した。

同賞プレゼンターは脚本賞に引き続き、是枝監督が務め、最優秀脚本賞と同様に「すみません、『万引き家族』の私です」と発表した。

「日本アカデミー賞に厳しい提言をしろと言われて」と切り出し、「1つ前向きな提言をさせていただくと、衣装部門がないんです。来年とは言いませんので、ぜひ衣装デザインを新設してほしいです」と話すと、拍手がわき起こった。

一方、受賞スピーチはシンプルに「ありがとうございました」のひと言にとどめた。

最優秀賞発表前の優秀賞受賞のスピーチでは、この日、東京・新宿の小学校で講師をしてきたことを話し「子どもたちから映画監督って、何をする仕事かと聞かれ、説明が難しかった。監督という仕事は、本当に曖昧で、映画を撮るたびに何がいい監督なのか問いかけています」。

優秀監督賞は、「カメラを止めるな!」の上田慎一郎(34)、「孤狼の血」の白石和弥(44)、「北の桜守」の滝田洋二郎(63)「空飛ぶタイヤ」の本木克英(55)が受賞した。

上田監督は「この映画は劇場映画の1本目ですが、この映画で良かった。この作品を撮る前に監督として迷っている時期があって、監督になるのが目的になっていた時期があった。本当に好きなものを撮ろうと思って撮った作品がこの作品でした」と話した。

白石監督は「勢いのあるヤクザ映画を現代によみがえられたいという思いで作ったので、この壇上に来られてビックリ、ドッキリです。広島の呉が温かく支援してくれて助かりました。また、各地に行って、力になれたらと思います」と感謝の思いを言葉にした。