歌手橋幸夫(76)が3日、東京・台東区の浅草公会堂でコンサートを行った。

「橋幸夫と歌の仲間たち」のタイトルで、全国99公演を実施する全国ツアーの20公演目。81年に発売した金沢明子とのデュエット曲「昭和音頭」を38年ぶりに歌唱すると「レコーディング以来で歌いました。昔はレコーディングをして発売をしただけという曲が結構あるんだよ」と説明。当時と変わらぬキーの歌唱で、平然と歌唱する橋に対して、金沢は「キーが高くて大変でした」。

新曲「君の手を」は、林よしこと歌唱。2人の女性の間に入って「両手に花だ」と目尻を下げるシーンもあった。

ヒット曲「いつでも夢を」を歌う際には「人生には夢が必要です。夢を忘れた時にはこの曲を歌って欲しい」と約1000人に呼び掛けた。

1960年(昭35)7月5日に「潮来笠」でデビュー。7月6日から60周年イヤーに突入する。「世相の変わりが早くて追いついていけないところがあるし、歌も新しい作品が出ている。でも、いい物はいいんです」と名曲の数々を生んだ昭和・平成時代を振り返った。そして「若者らは個人個人だけど、来年はオリンピックがあるから、過去の良いところを残しながら、みんなで気付き直さないといけないこともある」と訴えた。

60周年については「1つの区切り。元気でやれるだけやってみる。元気老人がもっと増えないといけないね」と同年代の人たちに呼び掛けた。