乃木坂46桜井玲香(25)が、ヒロイン役で出演している舞台「THE BANK ROBBERY! ~ダイヤモンド強奪大作戦~」(8月12日に東京公演千秋楽、16日からは森ノ宮ピロティホールで大阪公演上演)で魅力を存分に発揮している。

同作は、イギリスで人気のコメディー劇団「Mischief Theatre」の最新作で、16年春からロンドンで大ヒット上演中の舞台「The Comedy About A Bank Robbery」の日本初演版。軽快なテンポで、次々と展開するすれ違いドタバタコメディーだ。現地メディアで「ロンドンで面白い作品NO.1」と報じられた作品だという。

桜井は、男たちを手玉に取る結婚詐欺師、カプリスを演じる。主演のジャニーズJr.宇宙Six原嘉孝(23)演じるサムから一目ぼれされ、新たなカモとしてだまそうとするが、銀行を舞台に巻き起こる騒動に巻き込まれていく。言葉遊びや大げさなジェスチャーを交え、体当たりで原や元木聖也(25)らと物語を展開する。劇場は、観客の笑い声でいっぱいだった。

桜井は乃木坂46の初代キャプテンとしてグループをまとめ、小・中・高と女子校出身らしい上品さを持つメンバーだ。一方、過去にはダンスレッスンでマイケル・ジャクソン風のキラキラ光った衣装を着たり、「ホップステップからのホイップ」などのゆるい一発芸で場を和ませる一面もある。

昨年放送された配信特別番組「乃木坂46時間テレビ」では、メンバーそれぞれがソロコーナーをプロデュースする企画で、「桜井玲香のひとりミュージック・アワー」と題したミニ番組に挑戦した。音楽番組の司会者と出演アーティストを1人で演じきるというもので、次々とものまねを披露しながら、西野カナや椎名林檎の曲を歌ってみせた。

既に次の曲のメロディーが流れる中、「待って~!」と叫びながら衣装を着替えたりして、笑いを誘っていた。コーナー終了後、スタジオで桜井についてコメントしたメンバーの斉藤優里(26)は「本当にかわいい。付き合いたい」とメロメロだった。桜井の魅力が詰まった企画だったようだ。

桜井は、9月1日に東京・神宮球場で開催されるライブをもって、グループから卒業することを発表している。既に女優として多くの作品に出演しており、今後も女優業をメインに活動していく見込みだ。

アイドル出身ということもあり、目鼻立ちがくっきりした美形のルックスに目がいきがちだが、今回の舞台で並外れたコメディー適性も新たに見せつけた。別のタレントの関係者や、観劇に訪れた舞台関係者も、桜井の演技を高評価している。ヒット作品との出会いを、着実にステップアップにつなげている。【横山慧】