男性同士の恋愛を描いた田中圭(35)主演のテレビ朝日系人気ドラマ「おっさんずラブ」の新作、「おっさんずラブ-in the sky-」(土曜午後11時15分)が11月2日から放送されることが先日発表された。

ファンにとって最大の関心事だったキャストも同時にオープンとなり、田中と吉田鋼太郎(60)の続投、千葉雄大(30)戸次重幸(45)の新加入が明らかになった。

前作の出演者である林遣都(28)の名前がないことには、多くのファンからは落胆の声が上がった。ドラマの公式SNSには「簡単に切り替えられない」と嘆くコメントの他、「残念だけどさようなら」などと感情的な意見も寄せられた。大好きだったものが変わってしまうことに心の整理がつかないことは理解できるが、ちょっと待ってほしい。

これは事前の取材会で田中が話していたことだが、ドラマの続編製作については、自身も「他のキャストを変えるのであれば、(自分が演じる)春田も変えていいんじゃないか」と周囲に訴えていたそうだ。しかし吉田から「『お前がおっさんずラブを背負え』と愛のあるお説教をくらい、じゃあやろうと決めた」と気持ちが切り替わったという。現在の心境については「不安がなさ過ぎて、大丈夫だなって。キャストが変わって寂しい気持ちはなくはないけど、また別のものなので。今はキャストが変わったっていう感覚もなくて、楽しみでしかない」と話した。また「とにかくスタッフが優秀。みんなで同じようにこの作品を作れれば、新しい『おっさんずラブ』としてまた何か起きるんじゃないかな」と期待した。

登場人物や設定は変わるが、演じる心構えが変わる訳ではない。昨年度の日刊スポーツドラマグランプリで主演男優賞を受賞した際のインタビューで、田中は春田創一という役について「演じようと思ったらダメ」と話していた。今作についても「うまく伝えられるか分からないんですけど」と言葉を選びつつ、「見てくださっている人に向けてお芝居をしている訳ではなくて、目の前の登場人物に向けてしかしていない。それを見てくれる人が結果的に楽しんでくれたらそんなに幸せなことはないので、今回も変わらずにやっていきたい」と、演じるスタンスは前作と同じとした。

ドラマの開始まであと1カ月。パッケージは変わっても、前作と同じ筋の通った、また新しい「おっさんずラブ」が見られるのではないかと、個人的には期待している。【遠藤尚子】