有村架純(26)菅田将暉(26)が初のダブル主演でラブストーリーを演じることが29日、分かった。来冬公開の映画「花束みたいな恋をした」で、脚本は91年に大ヒットしたフジテレビ系ドラマ「東京ラブストーリー」などを手がけた坂元裕二氏が担当する。鈴木保奈美と織田裕二で大ヒットしたドラマ同様、現在人気絶頂の有村と菅田が、東京五輪・パラリンピックが終わった直後の東京に、熱いラブストーリーを届ける。

   ◇   ◇   ◇

有村と菅田のダブル主演でラブストーリーを紡ぐ。坂元氏は執筆時から想定して初のオリジナル映画脚本を書いた。舞台は現在の東京。井の頭線の明大前駅で、終電を逃した2人が偶然に出会った夜から始まる5年の歩みを描く。

有村と菅田が演じるリアルな恋愛は、90年代にトレンディードラマブームを巻き起こした坂元氏の代表作さながら「2020年代の東京ラブストーリー」となるかもしれない。

有村は菅田について「これまで感じてきたこと、互いにあると思います。そんな瞬間に再び菅田さんとお芝居させていただくことは意味があると感じています。敬意を持ちながら思うものを提示していくことが出来れば」と3年ぶりの共演で成長を披露する意気込みだ。「濃い日々になりすぎて胸焼けすることを期待して頑張ります」と話している。

今や日本で最も多忙な俳優の1人となった菅田も、作品への思い入れが強い。「数年前に坂元さんにラブストーリーをやりたいと唐突に思いをぶつけたことがありました。待って、待って、待ち焦がれた本。現代人のナイーブな部分がリアルに描かれていて、すごく好きな脚本です」と明かし「同じ関西人の有村さんには、なじみやすさと柔らかさと、クレバーな幹の太さを感じています」と“カップル”の心構えもできている。

2人は16年映画「何者」と携帯電話CMで共演があるが、ダブル主演は初めて。坂元作品は、有村が16年フジテレビ系ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」、菅田は15年同局系「問題のあるレストラン」に出演している。坂元氏は「憧れでもなく、懐かしむのでもなく、今を生きる人のための、今のラブストーリーを作りたい。主人公2人が、ただ恋をするだけの映画です」。監督は有村の出演した15年「映画ビリギャル」を手がけた土井裕泰監督。万全の態勢で来冬を熱くする。

◆東京ラブストーリー 柴門ふみ原作で、鈴木保奈美が演じる赤名リカと織田裕二が演じる永尾完治(カンチ)の恋愛を描く。自由奔放なリカの「カンチ、セックスしよ!」のセリフも話題となった。平均視聴率は22・9%、最終回視聴率は32・3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。その人気から「月曜の夜は町からOLが消える」と言われ、月9ブランドの先駆けとなった。小田和正が歌う主題歌「ラブ・ストーリーは突然に」の収録シングルも250万枚を超える大ヒットとなった。