11月から芸能記者になってまだ4日目。それでも、新人記者の私に早くもコラムが回ってきた。芸能記者らしいエピソードを持ち合わせていないので、4月の入社以降、研修を含めて取材した現場での印象的なエピソードを紹介させてもらえたらと思う。

先月9日、男子ボクシング3階級制覇王者井上尚弥(26=大橋)の公開練習を研修で取材する機会があった。井上は「モンスター」の愛称で親しまれ、7日のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝を前に全世界が注目している世界的な大スターだ。

実は私にはこのスターと共通点がある。せんえつながら、同じ93年生まれ、そして井上の公称身長と私の身長が同じなのだ。「それだけ?」という声が聞こえてきそうだが、この共通点を知ってから勝手に応援していて猛烈な憧れを抱いている。

先輩について取材陣一番乗りで現場入りすると、井上が準備をしていた。ジムの端でカメラをセッティングしていると、井上が荷物を取りに行くための導線にいたらしく「こんにちは。すみません後ろ」といいながら私の後ろを通っていった。井上ほどのビッグネームを取材するのはそれなりにキャリアを積んだ記者ばかり。私のような若手記者は明らかに浮いている。

それなのに、スターになっても、どんな人にも自然とあいさつする井上に公開練習前から私はすっかり心をつかまれた。いつか井上選手を1人で取材できるような記者になりたいなと心から思った。

芸能記者っぽく話を締めると芸能界では93年生まれが多く活躍している。竹内涼真、神木隆之介、野村周平、福士蒼汰、成田凌、山田涼介、知念侑李、中島裕翔、武井咲、のん、山本彩、西内まりや、志田未来…。

井上と同様、同い年というだけで勝手に彼らに親近感を抱いている。はやく同世代のスターたちをしっかりと取材できるような一人前の記者になりたいと思う。どうか、読者のみなさま、よろしくお願いいたします。