落語家桂文枝(76)の弟子、桂三金(本名・奥野武志=おくの・たけし)さんが9日、急死していたことが10日、分かった。48歳だった。同期の桂米紫(45)がこの日、ツイッターを更新。「同期の三金くんが、昨日亡くなりました。あまりにも唐突な、突然の死でした」と報告した。

米朝一門の米紫によると、三金さんは、大阪・天満天神繁昌亭で開かれていた8日の「落語家25周年ウイーク」に出演しており、ともに「ばか話を交わしていた」こともつづっていた。

落語関係者によると、三金さんは、9日午前に倒れ、同日夜に亡くなったとみられるという。

三金さんは、体重120キロを超える体が特徴的で、師匠の文枝と同じく関西大学の落研(落語研究会)の出身。金融関係の仕事を経て、94年に弟子入りした。師匠譲りの創作落語を中心に手がけ、00年にはNHK新人演芸大賞の優秀新人賞を受賞。世代交代の進む上方落語界にあって、次世代を担う個性派はなし家として期待されていた。

また、師匠の文枝はこの日昼ごろ、自身のブログを更新。三金さんの急死には触れなかったが「詳しいことはまた改めて」「こんなことが起こるのかと」「わたしの人生の中でも初めての出来事でしたので」「落ち着かなければいけないのと」「慌てふためいたのと」などとつづり、弟子急死のショックをうかがわせていた。