女優沢尻エリカ被告(33)が6日、MDMAを所持したとして麻薬取締法違反容疑で東京地検に起訴された。20日間の勾留期限が満期を迎え、沢尻被告の弁護士側は保釈請求を行い、午後7時25分頃、勾留先の東京湾岸署から保釈されたが、姿を見せることはなかった。

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依存症外来のある東京都新宿区のアパリクリニックの理事長で精神科医師の梅野充氏によると、薬物依存の治療には3つの状態があるかどうかが判断の基準になるという。(1)薬物性の中毒性精神障がい(幻覚、妄想など)症状があるかどうか(2)機会があれば使ってしまうという依存性があるかどうか(3)考え方が変わってしまうような性格変化があるかどうか、だ。

沢尻被告は「10年以上前からさまざまな薬物を使っている」と供述したとされている。仕事を続けてこられた状況から見て、梅野氏は「長期間薬物を使用すると中毒性精神障がいの症状が出る場合が多いですが、幻覚、妄想はなさそうに感じます。ただこれは本人にしか分からない」と慎重だ。

(2)の治療には、医師を始めとする専門家によるものと、自助グループでの治療がある。梅野氏は「自助グループは、同じ悩みを持っている人が集まるので、安心できます。芸能人だとなかなか悩みを打ち明けられない場合があるので、自助グループでの治療はいいと思います」とした。

自助グループでの治療期間については「短くても1年、長ければ3~4年は続けてほしい」そうだ。入院しての治療も「(薬物を)やめ続けるために、静かな環境にいることもいい」と話した。