英米合作映画「キャッツ」(来年1月24日公開)の日本語版で、Official髭男dismのボーカル藤原聡(28)が声優初挑戦する。

歌はもちろん初体験のセリフ入れもあり、世界的なミュージカル映画化への参加は、年末のNHK紅白歌合戦初出場に続く勲章となりそうだ。

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世界累計動員が8100万人を記録するミュージカルの映画化だけに、人気絶頂のヒゲダンにとっても夢の仕事。藤原によると「無類の猫好きの(小笹)大輔くん(ギター)も俳優志望のちゃんまつくん(松浦匡希=ドラム)も『いいな~っ!』って」とメンバーもうらやんだ。

演じるのは米歌手ジェイソン・デルーロ(30)扮(ふん)するメインキャスト、ラム・タム・タガーで、「実家にあった(ミュージカルの)DVDを改めて見たらラム・タム-は僕と違って色気のあるキャラクター。デルーロの持ち味を取りこんだ上でアウトプットするのは難しかったですが、滑舌や発音を指導していただきながら、別の角度から『歌』というものを知ることができた気がします。もともと犬派でしたけど、生き生きとしたキャラを見ていたら、もうキャッツ派にならざるを得なかったです」と収録を振り返った。

「一生で1度のチャンスにかける」という作品のテーマに共鳴する部分も多いという。「音楽で食っていきたいという思いがありながら、なかなか道が見えなくて、1度は地元鳥取の企業に就職したのですが、やっぱり音楽が一番大事と、安定した暮らしをやめて東京に出てきたのが今のチャンスにつながりましたから」とデビューまでのいきさつを重ねた。

日本語版では葵わかな、山崎育三郎、ロバート秋山竜次そして大竹しのぶら個性派、実力派が名を連ねている。

◆キャッツ T・S・エリオットの詩集を元にアンドリュー・ロイド・ウェバーが作曲を手掛けた英国初のミュージカル。81年のロンドン公演を皮切りに全世界で8100万人を動員。日本では劇団四季によって83年、新宿キャッツシアターで初演。公演回数は1万回を超えている。今回の映画化は「レ・ミゼラブル」のトム・フーパー監督がメガホン、製作にはスティーブン・スピルバーグ、ロイド・ウェバーも名を連ねている。