ヘンリー王子とメーガン妃夫妻が8日、英国王室の中心メンバーとしての地位を退くと発表。王室にとってはまさに寝耳に水の発表だったようで、エリザベス女王のオフィスは同日、「サセックス公爵夫妻との話し合いは初期の段階にある。別のアプローチを取りたいとの希望は理解するが、解決に時間を要する複雑な問題がいくつかある」とのコメントを発表した。

王室を揺るがせるショッキングな発表から一夜明けた9日、王室情報筋が米ピープル誌電子版に明かしたところによると、女王は緊急会議を招集。チャールズ皇太子やウィリアム王子とともに、ヘンリー王子夫妻が公務の前線から離れたいとの希望に対し、有効な解決策を見つけるようオフィスに命じたという。

情報筋は、「女王はオフィスに対し、政府側やヘンリー王子夫妻のオフィスとも協力するよう命じた。解決策を見つけるには何日も、あるいは何週間もかかると思われる」としている。

話し合いは、王子夫妻とそのチームや警備のための資金繰り、さらに夫妻が公式な住居を構えるか否かなどの問題にフォーカスされるという。また、夫妻は女王を全面的にサポートするとしているが、どのような役割を希望しているのか、外遊も含まれるのかなどの問題があり、政府側との協議も必至だ。

今回の発表の中で、「経済的自立」を示唆した王子夫妻だが、ある王室内部関係者が米情報サイトRadarOnlineに語っているところによると、見通しは暗い。自由を求めて公務から離れ、夫妻が後援したいチャリティーなどのプロジェクトに関われば関わるほど、キャッシュフローは悪化する。

夫妻が関わるチャリティー団体は非営利目的がほとんどで、別の収入源なしで現在のぜいたくなライフスタイルを保つことは、不可能だ。同関係者は、「何かをあきらめるしかない。より商業的な機会を求めるか、王室に戻り、今まで以上に公務に励むことに同意するかだ」としている。(ニューヨーク=鹿目直子)