女優松下奈緒(35)主演のフジテレビ系連続ドラマ「アライブ がん専門医のカルテ」(木曜午後10時)の第6話が13日、放送される。

松下が演じるのは、横浜みなと総合病院に勤務する腫瘍内科医のオンコロ先生こと恩田心。事故に遭って意識不明になった夫・匠(中村俊介=44)は、関東医大中央病院で3カ月も闘ったが死亡。1人息子の蓮(桑名愛斗=8)を育てながら、関東医大中央病院から移籍してきた消化器外科医の梶山薫(木村佳乃=43)とがん診療のバディを組んで日々、奮闘している。

第6話に女優清水くるみ(25)がゲスト出演する。07年に所属するアミューズの30周年全国オーディションで6万5368人の応募者の中からグランプリに選ばれ、翌年から女優として活躍している。今回は、ステージ3の胃がんが見つかる27歳の女性・土方絵麻を演じる。診断された本人とともに、大事な1人娘ががんと診断された両親の姿も描く。

清水は「『アライブ』は家族で注目して見ていました。がんの闘病を経験した人が身近にいたので、人ごとではなかったんです。今回は自分自身が胃がんの設定ですが、その両親の気持ちも共感できます。今回の土方家のように、当の本人は『頑張らなきゃ!』と思っている中、周囲の人間のほうが落ち込んでしまうケースは多いのではないかと思います。以前、ポジティブな気持ちは体調にも良い効果をもたらすと聞いたことがありますが、そういうことを意識されている患者さんも多いのではないでしょうか。絵麻は両親の動揺する姿を見て『周りに迷惑かけちゃいけない』と感じて、家族の中でいちばんしっかりしています」と話している。

「自分自身、身近な人が闘病していたとき、実は(17年6月に乳がんで亡くなった)小林麻央さんのブログを読んですごく元気づけられていました。このドラマもそういう存在なのかなと思います。ご覧いただいて、少しでも前向きな気持ちになっていただけたらうれしいです」とドラマに対する思いを抱いている。

第6話では、心(松下)は夫・匠(中村)が手術中のミス、つまり医療過誤が原因で亡くなったことを薫(木村)から知らされる。しかも、薫はその時に手術をしていたのは担当医の須藤進(田辺誠一)ではなく自分だったと告白する。薫の手技が、匠の死につながったことを知った心は、信頼を裏切られたことで、混乱と苦しみの中、薫に対して「消えて…」と伝えた。

数日後、薫は退職願を消化器外科部長の美川史郎(阿南健治)に提出したが、手術を待つ患者もいるためすぐに辞める事はできない。心が担当する高坂民代(高畑淳子)もその1人。しかし、心は薫を避ける。

ある日、心が医局にあったペットボトルの水に手をのばそうとすると同僚医師の光野守男(藤井隆)に止められる。「がんが消える効能がある」とうたった水で、元患者が院内で無断配布していたのを回収したという。初回は無料だが次回から高額販売しているらしく、腫瘍内科部長の阿久津晃(木下ほうか)、心たちは憤りを隠せない。

心は研修医の結城涼(清原翔)と新たな患者、土方絵麻(清水くるみ)とその父・徳介(ベンガル)、母・律子(宮田早苗)に治療方針を説明する。心が、抗がん剤治療をしてからの手術になると話すと、徳介が口を挟む。徳介は抗がん剤投与に拒否反応を持っていたが、律子と絵麻がとりなして、その場は収まる。

一方、匠の医療過誤を調べるジャーナリストの関河隆一(三浦翔平)は、当時の事実を知る新たな人物と会っていた。