11日に虚血性心不全で亡くなった野村克也さん(享年84)が、息子の克則氏(46)と出演したテレビ朝日系「徹子の部屋」(月~金曜正午)が12日、緊急放送された。

テレビ朝日は先月20日にこの模様を収録。野村さんは、司会の黒柳徹子(86)からの質問に快活に応じて、体調面で特段の問題がなかったことをうかがわせた。

番組冒頭で野村さんは、17年に他界した妻沙知代さんの話をふられ「あまりにも存在感が大きすぎて、なかなか忘れることができないですね」と切り出し「女性上位の国が栄えるという言葉がありますが、ウチは典型的なカカア天下でしたからね」と語り、場を和ませた。

息子の克則氏も夫人が母沙知代さんと(性格的に)違うかと黒柳に問われ「そうですね。父の姿をみて学んだので」と“ボヤき”、聞いていた克也さんも苦笑いを浮かべていた。

また、小学3年生の克則少年が「王さんに負けたお父さんのかたきを取って王さんの記録を破ります。夢 ホームラン900本 お父さん僕に力をかしてください」と書いた作文が披露されると、聞いていた克也さんも初めて作文の内容を知った様子でほほえましく聞き入っていた。

克也さんが幼くして失った父親の話にもおよび「2歳で戦場にいって3歳で戦死した。父のイメージは沸いてこないですね。母を楽にさせてあげたかった。ハンパない貧困家庭でしたから」と話した。

番組プロデューサーの田原敦子氏によると、収録中の野村さんは元気な様子で、体調面の問題を感じることはなかったという。「息子さんの話にも目を細めて聞き入るなど父親としての優しい表情もうかがえました」と収録当日の様子を振り返った。

番組は3月以降に放送される予定だったが、同局は前日11日の訃報を受けて急きょ、この日の放送を決めた。