上方落語協会会長の笑福亭仁智(67)が8日、大阪・天満天神繁昌亭で行われた「テレワーク落語会」のライブ配信に出演し、若手落語家によるインターネット配信のサポートについて語った。

同落語会は桂紋四郎(32)が発起人。新型コロナウイルス感染拡大防止で外出を控える人のために、上方の若手落語家が2月24日からYouTubeで配信をスタート。この日は10回目で、協会のバックアップを受けて、繁昌亭の会議室などから配信。途中から仁智が出演した。

繁昌亭は15日まで昼席の休演が決まっている。仁智はテレワーク落語会について「ひょっとしたら高座でもやるかもしれん。明日、理事会で提案するわ」とバックアップを約束。15日以降も休演となった場合、ネット配信も検討するという。「とりあえずみんな仕事が飛んでるから、協会としてどうやって補償するか考えてるねん」と明かした。

繁昌亭の再開については、「明後日に総理の第2弾の見解が出る。吉本、USJも反応が出てくると思うので、そんなんも考えて(判断が)出ると思う」と話した。

仁智はインターネット配信に「最近の流れに興味はあったけど、アナログ人間で分からなかった。おもしろい空間で新鮮さを感じた」。2月末に休館をめぐり何回も会議を行い「『閉めるだけでは』って話もあった。その前から紋四郎くんが(動画配信を)やってるの聞いてた。話はちらって出たけど、会長、副会長も年齢がいってるので」と説明した。

会長として「協会としたら公益社団法人なので、組織をああせい、こうせいは言えないが、協力できることはしたい」とサポートする姿勢を見せた。

紋四郎は「仁智会長が温かく応援してくださって、若手の活動をお偉い方が見守ってくれてる」と感謝した。紋四郎はウイルスの影響で「仕事は12本飛びました」と明かしたが、「ネットは近くで映したら生の感じがあって、伝わりやすい」。視聴者からのコメントに「『上方落語初めて聞きました』『大阪の人間頭おかしい』とかは、うれしかった」と喜んでいた。