KinKi Kids堂本光一(41)が22日、東京・帝国劇場から、新型コロナウイルスの感染拡大などを受けて公演中止となった主演ミュージカル「Endless SHOCK」のインスタライブ生配信を行った。帰国する米国人ダンサーを除くすべてのキャストが参加し、帝劇史上初の演目生配信が実現した。

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オープニングは普段通り、キャストの名前や、作品のロゴがステージ上の幕に映し出された。光一は、KAT-TUN上田竜也(36)や、元AKB48梅田彩佳(31)前田美波里(71)らとともに歌を披露し、両手を広げてあいさつした。

「皆さんこんばんは。堂本光一です。『SHOCK』全公演中止を発表いたしましたが、今日、何かできないかと思いまして、こうしてインスタライブで、『SHOCK』の少しを、お届けしたいと思います」

同作は先月4日に今年の公演の初日を迎えていたが、新型コロナウイルスの感染拡大などを受け先月27日から公演を中断。今月20日、今月末までに上演予定だった全公演の中止を発表した。関係者によると、公演中止を悲しむファンを思う光一はじめキャストやスタッフたちの提案で急きょ、インスタグラムの動画機能「インスタライブ」での生配信が決まったという。

配信は2時間以上にわたり、主なシーンごとに本番と同じ演技やダンスを一部披露した。見せ場の22段の階段落ちも見せ、配信撮影用の端末を持ってのフライングにも挑戦した。関係者によると、1911年(明44)のオープン以来109年の歴史の中で、帝国劇場からのステージ演目生配信は初。異例の配信ゆえ、途中機材の関係などで配信が途切れることもあった。

光一は「お客さんがいないのは寂しい」と残念がりつつ、「ジャニーさんに言われたんです。悲しい時ほど、明るい曲をやりなさいって」と、昨年亡くなったジャニー喜多川氏の言葉を思い返した。「エンターテインメントの世界って、こういう時こそ立ち上がらないといけない。何かできないかと、血が騒ぐ部分もあります」と力を込めた。

さらに堂本は「ジャニーさんがいなくなってから初めての帝劇の『SHOCK』がこういう形になって、『しっかりしなさい』って言われているような気がします。エンターテインメントって、人の命を救うほどの力があると思う!」と前向きに語った。全てのパフォーマンスを終えると、前田は涙。今年から新キャストとして加わった上田は「前向きに言わせてもらえば、俺は(中止までの)29回この舞台に立ててよかったです」と言い切った。

◆「SHOCK」 00年11月に初演。05年から演目が現在の「Endless SHOCK」に。歌やダンス、多彩なフライングなどを盛り込んだショーミュージカル。初演以来全公演が前売り開始日に完売。ニューヨークの小劇場でショーを上演する若者たちの人間模様などを描く。堂本が演出を手がけジャニー氏は「エターナル・プロデューサー」として名を残す。今年は20周年公演で、千秋楽前の3月30日に上演1800回を迎える予定だった。