石原裕次郎さんが1963年(昭38)に設立した石原プロモーションが来年1月16日に、58年間の歴史に幕を下ろす。

裕次郎さんが亡くなって34年目の命日に当たる17日、石原プロが関係各所にあいさつ状を送付、発表した。

今後は、2つの法人が版権管理や遺品管理を行い、渡哲也を筆頭に、舘ひろし、神田正輝ら俳優のマネジメントを行う芸能部門はなくなる。

広く親しまれてきた「石原プロ」の名前は消え、強い結びつきで知られる俳優たち「石原軍団」はそれぞれの道に進むことになる。

あいさつ状は、石原プロ代表取締役会長で、裕次郎夫人のまき子さんの名前で送付された。まき子さんは、裕次郎さんが「俺が死んだら即会社をたたみなさい」という遺言をようやく実行できたとしている。

報告は以下の通り。

2021年1月16日(1963年1月16日石原裕次郎起業)を持ちまして、株式会社石原プロモーションの商号を故石原裕次郎氏仏前に返還することに全員一致で決定いたしました。

芸能部業務に関しましては、俳優の所属契約をなくして今後に於いて双方で話し合い誠心誠意をもって考えてまいります。

版権管理業務等に関しましては、以下の法人で行う予定です。

1.株式会社石原音楽出版社 音楽、映像遺品、肖像権等の管理、展示業務等

2.一般社団法人ISHIHARA(2020年起業予定) 遺品等の保管、維持管理等

当面は弊社にて従前の業務を継続いたします。五十数年にわたり弊社を支えてくださいました皆様方に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

末筆ながら謹んで申し上げます。この様な結論にいたりましたその訳を、私石原まき子よりご説明させていただきます。

昭和62年7月17日石原裕次郎が亡くなる際に「俺が死んだら即会社をたたみなさい」これが遺言でした。しかし、俳優さん、スタッフの皆さんはいつも生き生きとされていて会社に対する愛情の強さがひしひしと感じられ、この人達ならば会社を、お任せするべきと思い、遺言を言い出す事が出来なくなっておりました。その結果として皆様方ご存じのとおり、亡き後30数年間無事に会社を運営して頂いた次第です。

しかし私も高齢と体力の低下により実務が難しくなる事が多くなって参りました。そこで渡さん、舘さん、神田さん、役員、スタッフの皆さんに相談いたしました。「裕次郎さんらしく惜しまれるうちに株式会社石原プロモーションの商号を返しても裕次郎さんは承知してくれるのではないですか」と賛同を頂きましたここで遺言を実行いたしました。

この様な重大な事柄を突然記者会見も無しに発表致しますことをお許しくださいませ。俳優さん達の今後に関する詳細は、当方にてしっかりと責任をもって対応してまいる所存でございますので、何卒あたたかくお見守り頂ければ幸いです。

50数年間に渡り皆様方には株式会社石原プロモーションを陰日向なく支えて頂き心より感謝申し上げます。略儀失礼ながら書面書中をもちましてお知らせ申し上げます。長きに渡り本当に有難うございました。

株式会社石原プロモーション 代表取締役会長 石原まき子