芸能プロダクションのレプロエンタテインメントは1日、浅草で運営する劇場とホテルの複合施設「浅草九倶楽部」が同日からリニューアルし、「宿(Hotel)」「劇場(Theater)」「倶楽部(Club&Dining)」全てにエンターテインメントが詰まった、劇場一体型ホテルになると発表した。

浅草九倶楽部2階で、2017年(平29)3月に開業した劇場「浅草九劇」は、約130人程度収容の小劇場で開業以来、「人を育む劇場」を目指してきた。今年に入り、新型コロナウイルスの影響で演劇やライブが自粛、中止を余儀なくされる状況を受けて、5月22日にオンライン型演劇場としてリニューアル。6月5、6日には柄本明(71)が1993年(平5)から上演を続けてきた、ひとり芝居「煙草の害について」をオンラインで初めて上演、有料配信し話題を呼んだ。

1階の「倶楽部(Club&Dining)」は、宿泊客はもちろん、地元の人々や演者らが集まり、つながる場となる。関係者によると、浅草九劇で無観客配信をはじめとしたオンライン公演を上演した俳優らが、舞台あいさつを行うことなども検討しているという。

3階から10階の「宿(Hotel)」は宿泊施設で観光、ワークスペースとしての短期利用など宿泊用途に応じたさまざまなタイプの部屋を用意。リニューアルを記念して、9月末まで全室料を50%引きで提供。新型コロナウイルス感染症の感染予防対策も徹底する。

リニューアルのコンセプトは「ベラボウがブラボー。THE BERAVO is THE BRAVO」で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でホテル、観光業界に逆風が吹く中「ベラボウ」の渦が立ち上がるエンターテインメント空間を作っていくという。そのコンセプトの元、リニューアルする浅草九倶楽部に集い、出会い、何かが変わっていく人々の物語を優しく肯定するショートムービー(全5本予定)も随時、公開する。

ショートムービーには、14年のテレビ朝日系「烈車戦隊トッキュウジャー」でブレークした小島梨里杏(26)が主演。オーディションのために上京し、宿泊先の浅草九倶楽部にたどりついたものの、入り口を間違えて浅草九劇の扉を開け、熱い稽古風景に見とれ、浅草の町並みを肌で実感しながら「女優の夢をかなえる」という決意を新たにする、ゆりあを演じる。

関係者は「いまだ体験したことのない時間を体感していただけるよう、さまざまなイベントやコンテンツを準備して、多くの皆様のお越しをお待ちしております」とコメントした。