上方落語家桂ざこば(72)笑福亭鶴瓶(68)が5日、大阪・天満天神繁昌亭で行われた「彦八まつり30周年記念落語会」でトークを行った。

桂米団治(61)が進行を務めた。86年9月5日に亡くなり、この日が命日の6代目笑福亭松鶴さんや、ざこばの師匠で15年に亡くなった桂米朝さんについてトークを展開した。

72年に松鶴さんに入門した鶴瓶はざこばに「兄さん覚えてはらへんと思いますけど…」と昔話を開始。「(ざこばが)ゴルフバックを持って島之内寄席に来はった。そのときに第一声、うちの親父さんが兄さんに『捨ててこい!』って言った」と振り返った。続けて鶴瓶が「ゴルフやり出して楽しかったんでしょうね。駐車場に隠しに帰るんですよ」と明かすと、会場から笑いが起こった。ざこばは「楽屋に行くのに、そんなもん持って行く私がアホやった」と語った。

トークは師匠の酒の話題に。鶴瓶は「うちの師匠は家でも飲まない。飲んで帰ってきはる。帰ってきたらめっちゃ酔ってる。朝は必ず『うえー』って」。松鶴さんが酒に強くなかったといい「米朝師匠の方が(酒は)好きですよ」と話した。

米朝さんについて、ざこばも「一番強かったんちゃう?」と想像。米団治も「死ぬちょい前まで飲んでましたから」と米朝さんの晩年を振り返った。鶴瓶は「はなし家の死ぬ前っておもろいですね」とトークを楽しんでいた。

「彦八まつり」は毎秋、大阪・生国魂神社で行われる恒例の上方落語ファン感謝祭。今年は30回の記念年だったが、新型コロナウイルスの影響で、5、6日の開催を中止して来年に延期。ただ、スタートから節目の30周年になることや、5日が松鶴さんの命日ということもあって、オンラインでの開催に至り「デジタル彦八まつり」として行われた。