歌手クリス・ハート(36)が14日、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で、「全国ツアー2020~LOVE is Love~(愛を歌う)」最終公演を行った。

18年4月の活動休止から約2年。今年1月に活動再開を発表し、4月からの全国ツアーを予定していたが、新型コロナウイルスの影響でツアーは延期。8月の千葉公演を皮切りに、大阪、愛知、福岡、東京の全5公演での開催となった。

公演前に取材に応じ、活動休止中の約2年間は米国の名門、バークリー音楽大学のプログラムをオンラインで受講していたことを明かした。「バンド時代に作曲をしていたけど、しっかり作曲の勉強をしたかった」とし、充電期間とも言える2年間で多くの曲を作った。「自分だけのサウンドができた。日本人として感謝のサウンドを伝えたい」とアピールした。17年には日本国籍を取得。「今後は日本の音楽をもっと世界に紹介していきたい」と力強く語った。

昨年9月、第3子となる女児誕生も活動再開のきっかけとなった。「歌う意味を感じた」とし、「ステイホーム中は大変だったけど、子供の成長を見られた」とほほ笑んだ。

それまでの帽子スタイルからドレッドヘアスタイルに変更。「帽子を使い切ってしまった」と笑いながらも、「15年ぶり。バンド時代のクリエーティブな気持ちを出したかった」と話した。

12月31日、カウントダウンライブの開催を発表したが、同日開催のNHK紅白歌合戦について「(オファーが)あればうれしいけど自分から何もできない」と笑った。「(紅白には)特別な思いもあって、成長した自分を見せたい。チャンスがあれば出たいです」と話した。

ライブでは「活動休止中の2年間でいろいろ成長出来ました。みなさんの応援のおかげで戻ってこれました」とファンに感謝。初となるピアノ弾き語りも見せた。代表曲「I LOVE YOU」をはじめ、充電期間に制作した新曲や、妻でシンガー・ソングライターの福永瞳が詩を担当した夫婦共作曲「青春プリズム」など、全20曲でファンを魅了した。

同会場は本来約2000人の収容が可能だが、約半分の950人で開催。ツアー動員数も約1万人を見込んでいたが、コロナ対策の結果、約5000人となった。