お笑いコンビ、ジャルジャルの福徳秀介(37)が14日、東京・渋谷のHMV&BOOKS SHIBUYAで、デビュー小説刊行記念イベントを開催した。

福徳は11日に小説家デビュー作「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」(小学館)を発売。さえない生活を送る大学生の「僕」が主人公の物語で、4年間かけて文章を練り上げた、自身初の恋愛小説となった。

知人には完成した作品を渡しておらず、福徳は「『送ってよ』という話もさりげなく断っている。知り合いに読まれるのは恥ずかしい」と照れた様子。9月に結婚したばかりの新妻にも読ませたくないようで「家族に読まれるのも絶対嫌。感想聞きたくない。でもいろんな人に読んで欲しい、あまのじゃくなんです」と苦笑した。恋愛小説だが自身の体験は反映されていないといい「実際のエッセンスはないです」と強調した。

キングオブコント優勝、結婚、初小説出版とおめでたい話題が続くが、「目に見えてキャッチーなことが起きてるだけ」と落ち着いた表情。諦めそうになりながらも繰り返し推敲(すいこう)を重ねた力作で「これだけまじめなことすれば、笑いではっちゃけたいというメリハリがついたかな」と、執筆とお笑いの相乗効果を語った。

次回作にも意欲をみせ「書ける環境があれば挑みたい。次は6年かかると思う」と笑った。