欅坂46から改名した櫻坂46(さくらざかフォーティーシックス)が、改名後初シングル「Nobody’s fault」(12月9日発売)で“センター”を任された3人の二期生メンバーに注目が集まっている。森田ひかる(19)藤吉夏鈴(19)山崎天(15)だ。

櫻坂46は今作、欅坂46時代にはなかった新しい試みに挑戦している。表題曲「Nobody’s fault」は森田、カップリングの「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」は藤吉、カップリングの「Buddies」は山崎がそれぞれセンターを務める。グループの公式サイトでは「楽曲によってそれぞれセンターを務める新システムとなります」と発表された。

「Nobody’s fault」は、日本語で「誰のせいでもない」の意味で、個々を際立たせるダンスと前向きなメッセージが特長。「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」は、欅坂46時代にはほとんどなかった「恋をしよう」と呼び掛けるような歌詞で、スピーディーなメロディーも印象的。「Buddies」はグループ最年少の山崎らしい若さと青春感にあふれた力強い楽曲だ。

18年11月に加入した二期生は、欅坂46時代には楽曲制作にほとんど関わることがないまま改名を迎えた。満を持しての楽曲参加で、フレッシュな魅力を前面に押し出している。

山崎は「曲もそれぞれ色が全然違うので、3人のらしさが出ていると思います」と話す。「『なぜ 恋をして来なかったんだろう?』は、センターの夏鈴の魅力がすごく分かる曲だと思います。夏鈴は一見、りりしいイメージがあるんですけど、ミュージックビデオ(MV)で見せている笑顔とか、すごくかわいい。女性的な曲だし、すごく新しい色が出ていると思います」と解説する。

シングル収録曲で初めてセンターを務める山崎は、「プレッシャーもあって緊張しましたが、センターが1人だけじゃないので、そういった意味でも、みんなで支え合っています」と話した。「個々があるからこそ、グループがある。いろんなメンバーがいてチームになる、そういう色が出ているのかなって思います」と笑った。

「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」も「Buddies」も、それぞれの楽曲がMVも含めて表題シングル並みのクオリティーだ。「楽曲のメッセージ性の強さ」という欅坂46時代からの個性も残しつつ、新しい色を持つキャラクターを中心に据え、新しい挑戦を続けている。改名後初シングルで見せる“3形態”が、生まれ変わった櫻坂46の象徴の1つになりそうだ。【横山慧】