優れた新聞・テレビ報道に贈られる「新聞協会賞」の20年度の授賞式が26日、神戸で行われ、フジテレビが放送した「コロナ重症病棟 医師たちの闘い」の制作チームが受賞した。

7月11日に、関東ローカルで放送した「コロナ重症病棟 医師たちの闘い」は、重症患者が入院する「自治医科大学付属さいたま医療センター」(さいたま市)の病棟内などで、感染防止策を講じた上で延べ300時間に及ぶ撮影を行い、緊迫した治療の様子や医師の葛藤などを克明にとらえた。フジテレビは、12月12日午後3時50分から、関東ローカルで再放送する。

日本新聞協会は授賞理由を「日本社会がコロナ禍に揺れる中で、知られざる医療最前線の実態を収めた映像は後世に残る優れた報道として高く評価される」としている。

フジテレビのニュース総局報道局は「歴史と栄誉ある新聞協会賞の受賞を大変光栄に思います。7月の本放送当時よりも感染が拡大し、重症者・死者も依然として減らない状況のなか、この再放送が、コロナ感染症の実態と医師たちの取り組みを改めて知る助けになればと考えています」とコメントを発表した。

授賞式には、ニュース総局報道局報道センター報道番組部の佐野純部長が出席し、日本新聞協会の山口寿一会長から賞状とメダルを受け取った。フジテレビが新聞協会賞を受賞するのは、2016年度「鬼怒川決壊『濁流に呑み込まれる家族』のスクープ映像」に続く5度目で、民放の最多受賞記録を更新した。