落語家三遊亭円楽(70)が21日、浅草演芸ホールでの高座後、17日に誤嚥(ごえん)性肺炎のため亡くなった落語家の林家こん平さん(享年77)について語った。

この日の高座は、こん平さんの思い出話やものまねを披露して悼んだという。

高座後、報道陣の前に現れて「陽気な人だった。どこ切り取っても楽しい。楽しい思い出しかないし最高だった。どれだけ元気もらったか…」としのんだ。

そして初代・林家三平さんが亡くなった時の話を思い返しながら話し始めた。「ちょうど笑点の収録でハワイに行っていた。でも急に帰れないでしょ。飛行機の便手配して、明日帰れるってことになった。今晩はみんなで献杯しようってことでマネジャーがシャンパンを用意した。三平師匠を献杯しようってなった。そしたら(こん平さんが)『シャンペーは死んじゃった』って言った。そこまでシャレが言える。そうゆう世界だから」と優しくほほ笑んだ。

最後に送り出すときは「チャラーンで送ってやればいいよ。思い出寿命って言葉があるけど思い出がある限り大丈夫だし、いい思い出をたくさんくれた。思い出話供養。こうやって話してる時にはもう生きているから。思い出すことは大事なこと」と言葉に力を込めた。

「1つずつ時代終わっていくから。仕方ない。思い出の中で生きてく。先輩方にかわいがってもらって育っていったんだから。こん平さんがあの病気になった時、俺たちにバトンを渡してくれた。伝わっていく芸だから。あの元気さは、たい平さん(弟子の林家たい平)に伝わっている。これからも自分たちの思い出の中で宝物として生きてくれてるから」と終始涙を見せることなく気丈に語った。