テレビ東京系経済番組「ワールドビジネスサテライト(WBS)」(月~金曜午後11時)のリニューアル会見が25日、オンラインで行われ、3月29日から月~木曜の放送時間が1時間繰り上がり、午後10時スタートになることが発表された(金曜日は変更なし)。

WBSは「生活と仕事につながる経済ニュース」として1988年(昭63)に始まった同局の看板番組。放送時間変更は31年ぶりだが、改編は3年ほど前から議論していたといい、石川一郎社長は「コロナで生活様式が変わった」ことを要因の1つとした。

ビデオリサーチの調べによると、コロナの影響で午後11時台の就寝率が高いことが判明。視聴者から「放送時間をもう少し早くしてほしい」という声も届いていたといい、石川社長は「23時台になると就寝してしまう人が半数近くいる。コロナに後押しされた」と話した。

午後10時台はザッピングなどで視聴者が散りやすく厳しい時間帯とされるが、石川社長は「覚悟しています」。同時間帯に放送中のテレビ朝日系「報道ステーション」へのライバル心について問われると、野口雄史報道局長は「そういうことではない」。WBSは経済に特化した番組であることを前提に「どれだけWBSとして独自の経済ニュースや新しい視点をお送りできるか」とし、ライバルは「今のWBSをどう乗り越えていくか」と応じた。

メインキャスターは大江麻理子キャスター(42)が引き続き担当するほか、佐々木明子キャスター(51)が加わる。14年から出演する大江キャスターは「(コロナ禍で)経済報道に求められることが増えた。改めて気を引き締め直し、少しでも皆さんのお役に立てるようにしていきたい」と話した。