昨年3月、新型コロナウイルスによる肺炎のため70歳で亡くなった志村けん(本名志村康徳)さんの銅像の除幕式が26日、志村さんの故郷、東京・東村山市で行われた。

「東村山音頭」などで同市を全国区に広めた志村さんの功績をたたえたもの。はかま姿の志村さんが代表的ギャグ「アイーン」のポーズを取った銅像で、西武線東村山駅東口でお披露目された。

志村さんの死後、有志による実行委員会が発足。銅像設置を目指すクラウドファンディングで、目標額の2400万円を達成した。

制作費はネットのほか、駅前などの街頭募金活動でも募った。実行委員長の中野陽介さん(37)は「『同級生なんだよ』と言う人がいたり、小さい子が1円玉を持ってきてくれたり。高校生がお財布を開いて悩んでいるのを、『いいよいいよ』と止めたり(笑い)。こんなに老若男女に愛されているんだと思いました」。工場で銅像が完成した際は、志村さんの兄・知之さんもその場に同席したといい「『やっさん(志村さんの本名から)、よかったな』と涙を流していらした」と振り返った。

この日の除幕式では、来月13日に同市を走る聖火ランナーを務める予定だった志村さんの代走に、知之さんが選ばれたことも明らかになった。銅像が設置された駅前がスタート地点となる。中野さんは「志村さんご本人も楽しみにしていたと聞いています。代わりに走るお兄さんを、後ろから見守ってくれたらすてきだと思う」と話した。