「第42回ABCお笑いグランプリ」が11日、大阪市福島区のABCテレビで行われ、昨年2位だった「オズワルド」が優勝し、雪辱。賞金100万円を獲得した。コンビは優勝後、生配信番組に出演し、記者会見に臨んだ。

オズワルドは畠中悠(33)が北海道、伊藤俊介(31)が千葉県の出身で、14年にコンビ結成。昨年も今グランプリに決勝戦まで進んだが、2位に終わっていた。それだけに感激もひとしお。畠中は「来年は絶対優勝しようと2人で言ってたんで、それが現実になってうれしい限りですね」。伊藤も「普段一緒にライブに出てる同世代だけの大会ってABCお笑いグランプリしかないので、めちゃくちゃ感慨深いものがありますね」と喜んだ。

今年は、カベポスター、蛙亭の3組がファイナルステージへ進んだが、伊藤によると、蛙亭のイワクラとは同居人でもある。それゆえ「蛙亭と戦うのも、とても不思議な感じで。今、住んでる家の内見のときに初めて顔を見たぐらいで、芸人としてよりも家の顔の方を見てるというか。ほんとに戦うとなると厄介な相手だな」と感じていたことも吐露した。

昨年のM-1グランプリも含め、この1年は「正直、むちゃくちゃ悩みましたね」。オール巨人、松本人志から、つっこみの大小、トーンをめぐる正反対の意見を得るなどし「どちらもありがたかった」と感謝。同時に「どうしたらいいのかと。ものすごくふわふわした時期がありましたね」と振り返った。

ただ、伊藤は「どちらに転ぶにしても無理のないように、自分じゃないようなツッコミはしないでおこうと。あくまでもナチュラルに」と決めていたともいい、揺れた1年へ思いをはせた。

畠中も「今までデカイ声で突っ込んでたのが、弱めに突っ込むことでウケなくなったり…。そこの調整をするのがすごい難しくて。でも、アドバイスを生かしつつ、自分らの中で生かせばいいですね」と語った。

今回の優勝賞金は100万円。極貧期に妹の女優沙莉と一緒に暮らしていた伊藤は、妹へのプレゼントを考えているかを聞かれ「あいつはもう全部、自分で買えますからね。一緒に住んでる時に、洗面台のとこに手をかざしたら自動で出るハンドソープがおいてあって。こいつ、もう欲しいものなくなったんじゃないか。買い切ったんじゃないか」。

独り立ちした妹への思いとともに、それでも「実家の母ちゃんたちとか皆でおいしいもん食べられたらいいですね」と喜びを分かち合いたい思いも。「あのとき、沙莉の支えがなかったら、しんどかったところがありますね。あの頃に比べたら、少しだけお兄ちゃんに戻れてきてるとは思います」と言い、兄としてのプライドも見せた。

一方の畠中は「50万円でハイエースを買いたい。それに乗って幕張の劇場にみんなで行きたいです」と満面笑み。これに伊藤が「正直、こういうご時世じゃなかったら、一撃で飲みに行こうと思ってたんですけど、信じられないたたかれ方をするだろうな…」と笑いながら、ぼやいていた。