東京オリンピック(五輪)は26日、今大会からの卓球の新種目、混合ダブルスの決勝が行われ、水谷隼(32=木下グループ)、伊藤美誠(20=スターツ)組が金メダルを獲得した。中学生時代に新潟県大会優勝の経験があるお笑いタレント、横澤夏子(31)は妊娠8カ月の大きなおなかを抱えて声援を送った。「この勢いに乗って男女のシングルス、団体でもメダル獲得を」とエールを送った。

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日本卓球史上初の五輪金メダルに横澤は「最高です。準々決勝の大逆転勝ちで見せてくれた魅力的な卓球で、優勝できると勢いを感じていました」と声を弾ませた。

伊藤は4歳の時に、水谷の父信雄さんが代表を務める静岡県磐田市の豊田町卓球スポーツ少年団に入って指導を受けた。「ひと回りも年齢が違うのにペアを組んで地域ぐるみ、家族ぐるみで金メダル。かっこいいですね」と話した。

自身も物心ついた時から卓球のラケットを握った。「両親が卓球で知り合って結婚したんです。赤ちゃんの時から卓球台の上に乗せられてラケットを振り回していたそうです(笑い)。子供の頃はご飯を食べ終わったら、2時間は卓球をしていました」と振り返る。

教員だった父彰さんは中学の卓球部の顧問を務め、娘にコーチをした。中学1年の時には県大会で優勝。「カットマンでずっと守っていたんですけど、中1の時に“最強のサーブ”を教えてもらって、誰も返せなかったんです。だけど中2になって、みんな返せるようになった。それで反抗期が来て、どんどん弱くなっちゃいました」と笑う。

卓球の魅力を「精神面が鍛えられる。水谷・伊藤組も準決勝を勝った時に堂々と自信に満ちあふれて、エンジンがかかった“確変状態”でかっこよかった」と振り返った。

男女シングルスの戦いも始まった。注目選手は「やっぱり美誠ちゃん。(石川)佳純ちゃんはクールで成長を感じます。男子は張本智和選手に期待。団体も男女ともにメダルを期待します」と話している。

現在もフリーアナ福沢朗の卓球チームでラケットを握る。1歳5カ月の長女に続き今秋には次女を出産予定。「娘たちも卓球をやってもらいたい。横澤家は女子団体を目指します」と笑っている。【小谷野俊哉】

◆横澤夏子(よこざわ・なつこ)1990年(平2)7月20日、新潟県糸魚川市生まれ。09年NSC東京入所。R-1ぐらんぷりで11、15年に準決勝、16年に決勝進出。THE Wで18年に2位。17年7月に1歳年上の会社員と結婚。20年2月に長女出産。趣味は朝ドラ、ピアノ、卓球、大正琴など。糸魚川市PR大使。172センチ、63キロ。