「少女歌劇団ミモザーヌ」の初の有観客公演「Romance~恋するように~」が17日に東京、20日に大阪で、昼夜計4公演行われる。12歳から19歳までの総勢27人が歌、ダンス、演劇に全力投球する。

吉本興業の「少女歌劇団プロジェクト」から生まれ、「サクラ大戦」シリーズなどで知られるマルチクリエーター広井王子氏(67)が総合演出を務める。いまもりまなか(18)、すずきみあいムェンドワ(16)、いわむらゆきね(15)が、観客を前にして初パフォーマンスする心境を語ってくれた。

まなかは「歌ったり、ダンス、アクロバットをやったり、本当に幅広く楽しく学んできました」。ケニア人の父と日本人の母を持つ、みあいは「元々、歌ったりダンスが、大好きだったんです。応募のチラシを見て、次の道へ進む挑戦だと思いました。育ちは日本で、言葉は日本語だけ、関西弁です」と笑う。ゆきね(15)は「初めは迷ってたんですけど、大きい舞台に立つチャンスになると思って挑戦しました」と振り返る。

19年のプロジェクト始動から、この1年半はコロナ禍に揺れた。まなかは「コロナで、ずっと家からリモートレッスン。元々は合宿をしたりもしていたんですけど、コロナの期間中はリモートレッスンばかりでした」。みあいは「ヒップホップダンスとか歌とかって、みんなでやるから楽しいんで。家でリモートは、基礎は自分たちで地道にやれるからいいんですけどね。やっぱりヒップホップとかは踊ってる時に、みんなおったらもっと楽しいのになぁとか、そういう感じでした」。

昨年12月30日の初公演はコロナ禍で配信となった。まなかは「その時の曲もあるけど、ガラッと変わった新しい曲もいっぱいあります」。公演では劇団歌ともいうべき「ミモザのように」等オリジナルを中心にカバーも含めて20曲近くを歌い、踊り、演じる。

20歳で卒業という規則の中、それ以降の夢も描いている。将来の夢は、まなかは「女優さんもできるけど、歌もダンスもできる人になりたい」。みあいは「この夏公演を完璧に成功させたら、道ができると思うんで。舞台ですごい人になって、面白いことも話せたりとか、そういう活躍がしたい」。ゆきねは「歌劇団で経験を積んで行って、その中で自分のものをどんどん見つけていけたら」と話している。

共演してみたい人について、まなかは「中条あやみさんが、すごくきれいであこがれているんです。女優さんなので、ミモザーヌで共演するのは難しいかもしれないんですけど、将来は一緒にお芝居ができたらと思っています」。みあいは「ミュージカルの舞台とかもあのやってて、俳優の城田優さんが、すごいかっこいいなって思ってます」

ゆきねは「K-POPがすごく好きで、TWICEさんの大ファン。いつかミモザーヌがグローバルになって共演できたらいいなと思います」と話している。

演出の広井氏は個性を伸ばす方針だ。3人は「自分のやりたいように、自分で考えてやりなさいと言われました」。自分たちで考えた答えを世に披露する時が、やってきた。

▼「少女歌劇団ミモザーヌ」 広井王子氏が総合演出を手掛けるレビューカンパニー。昨年12月30日に配信で旗揚げ公演を行った。メンバーは11歳以上で20歳で卒業となる。18年に1期生のオーディションが行われて、応募総数736人から14人が選ばれた。現在は3期生まで、研究生を合わせて27人。