10月4日からテレビ朝日系報道番組「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)で月~木曜のメインキャスターを務める元NHKの大越健介氏(60)が17日、放送開始を前にオンラインで懇親会を開催した。

大越氏は、6月30日付でNHKを退職、7月に「報ステ」のメインキャスターに内定した。退職と報ステの関連について質問には「そこはなかなかね(笑い)」と濁しつつ、「はっきり言えるのは報ステのオファーがあって辞めたわけではない」と強調。「60歳というタイミングもあったので、新しいことを始めてみようと、ずいぶん前から決めていました」と話した。

NHK時代の10~15年まで同局の看板報道番組「ニュースウオッチ9」のメインキャスターを務めた。当時、報ステに「他局でありながら大きく刺激を受けていた」といい「ある種ライバルであり、そして、超えたい存在でもあった」と告白。「その報ステに籍を移すことになったというのは宿命的なものを感じます」と力を込めた。

報ステ出演を家族に知らせた際には妻から「良かったじゃない」。息子からは「頑張れ」と背中を押されたという。妻の「いや、報道ステーションすごいじゃない」という喜びの反応があまりに大きかったことから「うちの家内の受け止めはそうなんだなって。やっぱりそれだけ注目が高いんだって思った」と苦笑いを浮かべた。

キャスターとして今後も貫いていきたいことは「相手に対するリスペクト」だという。「放送時間ギリギリまで物事の事情の背景を議論して深めていくさまを大事にしたい」と語った。【三須佳夏】