昭和を代表する歌手橋幸夫(78)が80歳で引退する意向であることが29日、分かった。

関係者によると、80歳の誕生日となる2年後の2023年(令5)5月3日で引退するという。早ければ来週にも都内で記者会見を行い、自ら引退を発表して真意を語る予定だ。

関係者によると橋はここ数年、年齢による声やパフォーマンスの衰えを苦慮していたという。

橋は60年に「潮来笠」でデビューした。今年は、その作曲者で育ての親でもある吉田正氏の生誕100年で、同氏の特集番組などに出演して精力的に活動。衰えを感じさせない歌唱と存在感を示していただけに、引退の意向に音楽関係者からは驚きの声も上がっている。

昭和の歌謡界大全盛をけん引した。62年には吉永小百合とデュエットした「いつでも夢を」で第4回日本レコード大賞を受賞。66年にも「霧氷」で2度目の大賞を獲得した。「恋をするなら」「恋のメキシカン・ロック」「子連れ狼」などヒット曲は多数。舟木一夫、西郷輝彦とともに「御三家」としても人気を得た。映画やドラマでも活躍。NHK紅白歌合戦には19回出場している。