メーガン妃(40)が10日、今年2月に実父に宛てた手紙の一部が英大衆紙に掲載されたことはプライバシーの侵害に当たると主張し、メール・オン・サンデーやデイリー・メール紙を発行するアソシエーテッド・ニューズペーパーズ社を訴えていた裁判で、メーガン夫妻が英裁判所に謝罪した。

手紙の掲載は行き過ぎで違法であるとして訴えたメーガン妃の主張が認められて勝訴した裁判で、アソシエーテッド・ニューズペーパーズ社は判決を不服として控訴院に上訴。手紙はリークされる可能性が高いことを承知の上で書かれたものだと主張し、その証拠としてヘンリー王子とメーガン妃夫妻の元広報官だったジェイソン・ナフ氏の証言を新たな証拠として提出した。ナフ氏は、メーガン妃が父親が手紙を公表する可能性について言及していたと証言したほか、夫妻の伝記「Finding Freedom(自由を求めて)」の著者にメールや対面で情報提供していたことを明かした。

夫妻はこれまで著者への協力を繰り返し否定してきたが、一転してナフ氏の証言は事実だと認め、「当時、このやりとりを覚えていなかったことを謝罪します。被告や裁判所を誤解させる意図は全くありませんでした」と弁明した。

手紙が公開されることを見越して書かれたものであった場合、「私的な内容」というメーガン妃の主張は通らず、プライバシーの侵害には該当しない可能性もあり、判決が覆ることもあり得る。メーガン妃の弁護士は、「手紙を公開する意図があったなら、伝記の中でそれを公開するのが絶好の機会だったはず」と述べ、メーガン妃は手紙が公開されることは望んでおらず、公表されるとは思っていなかったと主張。裁判の争点となる手紙については、ナフ氏の証言を否定した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)