菅田将暉(28)が21日、東京・府中の森芸術劇場どりーむホールで行われた、第13回TAMA映画賞で最優秀男優賞を受賞した。15日に小松菜奈(25)との結婚を発表して以来、初の公の場で、司会から「プライベートでもおめでたいニュースが入ってきました」と祝福されると「ありがとうございます」と感謝した。

菅田は「花束みたいな恋をした」(土井裕泰監督)「キャラクター」(永井聡監督)「キネマの神様」(山田洋次監督)「浅田家!」(中野量太監督)などでの演技が評価された。この1年を振り返り、壇上で熱く語った。

「本当にありがとうございます。受賞できて本当にうれしいですし、山田洋次監督の下で『キネマの神様』で映画監督役を演じました。映画に携わる人にリスペクトを持ち、仕事に誇りを持てた。コロナ禍で悲しいことがたくさんあって、自分も外に出なくなり、映画や音楽に癒やされて。作品を作ろうと動いてくださった中に自分も加わり、何とか映画が出来て、でも延期だ延期だと…。公開しても客席には50%しか入らない。『花束みたいな恋をした』を公開した時は、緊急事態宣言下。『見に来てください』とは1回も言えなかった。自分の仕事に向き合って1年の最後に皆さんに感謝の言葉を言うことが出来た」

熱いスピーチの後、司会から、この1年の思いを聞かれると「何だかんだ楽しかった。映画の現場の悩みは楽しみで、体と頭を使って充実した疲労感があった」と振り返った。

司会から、坂元裕二氏が手掛けた「花束みたいな恋をした」の脚本について聞かれると「共感を超えて俺だな、という具体的なものを感じた。、もはや演じなくても良いくらい、目の前にリアリティーな情報を転がしてくれる、そんな脚本だった。作品の中に書かれている事実の圧倒的郷強度…僕の周辺に5年、付き合ったという人が20~30人いた」と評した。

坂元氏に「ラブストーリーがやりたいです」と、脚本の執筆を自ら熱望したことは有名な話だ。そうした脚本を演じるにあたっての、土井監督の演出について、菅田は「(演じる際に)照れが出ちゃう。素直に高揚している(恋人)2人を素直にやりたかった。でも緊張感で固くなって思春期みたいになっちゃうところを、土井さんが、かわいくやってくださる。甘い、キャッチーなのが効いている」と振り返った。

今後の抱負を聞かれると「現場が続く限り撮影に挑みたいと思いますし…1人では何も出来ませんので皆さんのお力を借りて1カット、1カット向き合っていきたい所存です」と力強く宣言した。