落語家の三遊亭圓丈(さんゆうてい・えんじょう)さん(本名・大角弘=おおすみ・ひろし)が11月30日午後3時5分、心不全のため死去した。76歳だった。12月5日、落語協会が発表した。300本超の自作を発表し「新作落語のカリスマ」と呼ばれた。葬儀は近親者のみで執り行われたという。

5日、圓丈さんの公式サイトが更新され、死去が報告された。「三遊亭円丈の弟子一同」として、「われわれの師匠、三遊亭円丈が去る(令和3年)11月30日に、眠るように逝去いたしました」と報告。最後の高座は、昨年12月23日の国立演芸場だったといい「まさか、それから1年も経ずに鬼籍に入るとは、師匠はもちろん、弟子の誰一人として予測だにできないことでした」と続けた。

そして「何事にも全力を尽くす師匠でした。師匠、長い間、本当にお世話になりました。ありがとうございました。師匠にもう怒られないと思うと、ちょっと残念な気すら致します。師匠は、出囃子官女にのって、圓生のいるあの世の高座に旅立ちました。残されたわれわれは、師匠の教えを胸に、それぞれに頑張ります」とつづった。

その上で「最後に、多くのファンの皆様、コロナ禍でもあり、師匠とお別れの機会を設けることができず、申し訳ありませんでした。けれど、あの空前にして絶後の円丈落語は、ファンの皆様の脳裡にいつまでも残り続けることと信じています」と締めくくった。

弟子には三遊亭らん丈、三遊亭白鳥、三遊亭丈二らがいる。