落語家の三遊亭圓丈(さんゆうてい・えんじょう)さん(本名・大角弘=おおすみ・ひろし)が11月30日午後3時5分、心不全のため死去した。76歳だった。12月5日、落語協会が発表した。300本超の自作を発表し「新作落語のカリスマ」と呼ばれた。葬儀は近親者のみで執り行われたという。

訃報を受け、落語芸術協会の春風亭昇太(61)がコメントを発表した。昇太は圓丈さんの影響を受けた落語家、通称「圓丈チルドレン」の1人。以下全文。

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三遊亭圓丈師匠の訃報に接し驚きとともに、非常に残念に思っております。学生の頃、圓丈師匠の創作落語に触れて、その面白さに夢中になって聞きに行き、それが私が落語家になるきっかけにもなりました。

斬新な設定とストーリー展開は、それまでの落語とは一線を画すまさに創作落語の革命で、その後も圓丈師匠の落語会に出演させていただく中で間近で圓丈落語に触れ、落語と格闘する姿に多くの刺激をいただきましたが、それは私一人ではなく、創作落語に挑んでいる全ての落語家はその影響を受けていると言っても過言ではありません。

創作落語の象徴的存在であった圓丈師匠の落語史に残る活動の業績を讃え、それに一歩でも近づけるように圓丈チルドレンの一人として努力したいと思っています。

三遊亭圓丈師匠のご冥福をお祈りします。

公益社団法人落語芸術協会 会長春風亭昇太