劇団ひとり(44)が7日、東京・浅草フランス座演芸場東洋館で行われた、監督を務めたNetflixの映画「浅草キッド」(9日配信)配信記念イベントで、主演の大泉洋(48)から「人見知りで友だちもいなく…僕がいないと、しゃべる人がいない」と“暴露”された。また大泉とダブル主演の柳楽優弥(31)、門脇麦(29)、鈴木保奈美(55)から「褒めてくれなかった」と相次いで“総スカン”にされ「みんなだって、演出を褒めない」と逆ギレ? した。

「浅草キッド」は、同名のビートたけし(74)の自叙伝を、、14年の映画「青天の霹靂」で原作、脚本に加え監督デビューも果たした劇団ひとりが、同作でも主演で起用した大泉を再び主演に起用。大泉は数々の人気芸人を育ててきた深見千三郎、柳楽は深見に弟子入りを懇願したタケシを演じた。

トークの中で「絆」を問われると、大泉は「2作目…7年前ですかね? 今回も重要な役で監督との絆を感じております」と口にした。その上で「人見知りで友だちもいなく、撮影現場でも…。『大泉さん、寂しいっすよ』と。僕がいないとしゃべる人がいない」と、ひとりが友だちが少ないと評した。

すると、柳楽は「大泉さんといる時が楽しいそうで、俺の時、つまらないのかなと…いまだに、あまり褒めてもらってない」と、首を傾げた。門脇も、ひとりから「隅で泣いてもらうシーンで…ネタをやられると、漫才の内容が内容なので(笑ってしまいそうになるところを)でも1発OK。女優さんって、すごいと思う。努力家」と壇上で褒められても、「大泉さんのシーンで、監督が笑っているのを初めて見た」と返した。

ひとりは「大泉さんの前だけ、素直になれる。『もう少し褒めろ』と言われた」と苦笑した。ただ、鈴木から「う~ん…と言って、褒めてくれなかった」と言われると、たまらず「他の監督、いちいち褒めるの? それ言うと、みんなだって、良い演出でって褒めないよ!」と言い返した。

それでも、イベントの最後に、大泉が「劇団1人はダメな男ですけど、この作品は素晴らしい。劇団ひとりは嫌っても、この作品は愛して欲しい」と褒めると、ひとりは

「中学生くらいの時に、バイブルのように読んで、想像していたのを映像化した。想像した世界観より素敵でキラキラした作品になった。俳優陣に恵まれた」

と、登壇した俳優全員を褒めた。

「浅草キッド」は、昭和40年代の東京・浅草を舞台に、大学を辞めてフランス座のエレベーターボーイをしていたタケシ(柳楽優弥)は、数々の人気芸人を育ててきた深見千三郎(大泉洋)に弟子入りを懇願。ぶっきらぼうだが、独自の世界観を持つ深見からタップダンスやコントの技術、裏方としての進行、「笑われるな、笑わせろ」といった芸人の矜持に至るまで、「芸ごと」の真髄を叩き込まれていく。

「芸人だったらいつでもボケろ」という深見の教えに従い、弟子として行動を共にする中で笑いのセンスを磨くタケシは、歌手を目指す踊り子の千春(門脇麦)や深見の妻・麻里(鈴木保奈美)に見守られ、飛躍的に成長。だが、テレビの波に押され、フランス座の客足は減り、経営も悪化していく中「外で勝負したい」と考え始めたタケシは、フランス座の元先輩のキヨシ(土屋伸之)に誘われ、漫才コンビ「ツービート」を結成。猛反対を押し切って深見の元を飛び出し、徐々に人気を獲得していく。その一方、時代の流れの中で苦境に立たされる深見。そんなある日、対照的な師匠と弟子の運命が再び交錯する物語。