女優綾瀬はるか(36)が、フジテレビ系4月期の連続ドラマ「元彼の遺言状」(月曜午後9時)に主演し、初の弁護士役を演じることが16日、分かった。同局看板枠「月9」には初出演にして初主演となる。近年、作品を次々ヒットさせている国民的女優が、型破りで痛快なキャラで春のドラマ戦線を盛り上げる。

綾瀬が演じるのは美しく、勝ちにも金にも名誉にもこだわる優秀な弁護士・剣持麗子。大手弁護士事務所に勤めていたが、クライアントから訴えられそうになり減俸を命じられて「こんな事務所、辞めてやる」とたんかを切って休職。休職中にメールを送った元彼の森川栄治の代理人・篠田から返事があり、巨額の財産を持っていた栄治は「僕の全財産は僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言状を残して死んでいたことが分かった。巨額の遺産に心が動いた麗子は、篠田を“殺人犯”に仕立て、共謀して遺産を山分けする計画を立てる。

麗子は、なぜか毎回、殺人事件に遭遇して、法的視点で解決していくリーガルミステリー。プライベートでは天然ボケで知られ、コメディエンヌとしての評価も高い綾瀬だが、真っ向ストレートの役柄に挑む。原作は昨年の「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した、新川帆立氏(30)の同名小説。

綾瀬は「初の弁護士役ですが、私が演じさせていただく剣持麗子は、クライアントを守ることにもその見返りにも貪欲で、全力疾走している感じです。勝つためにはどんな手も使い突き進む型破りなキャラクターの麗子と痛快な物語に毎週スカッとする、視聴者の皆様の明日の活力になるような作品にしたいです。ぜひ楽しみにしていてください」と意気込んでいる。

原作の新川氏は「綾瀬さんは主人公のイメージにぴったりです。どのような演技を見せてくれるか楽しみにしています」と期待を寄せる。

綾瀬にとって、06年のTBS系「白夜行」で山田孝之(38)とダブル主演してから、今回で連ドラ主演は11作目。フジテレビ系の連ドラ出演は08年「鹿男あをによし」のヒロイン以来、14年ぶりとなる。

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「元彼の遺言状」の演出を手掛けるのは「HERO」シリーズや「鹿男あをによし」を手掛けたフジテレビ第一制作室の鈴木雅之氏(63)ら。鈴木氏は「目標はクラシックミステリー、古き良きミステリーの世界を照れずに堂々と作ろうと思っています。オリジナルストーリーも描きますし、何より、綾瀬さん演じる麗子をはじめ登場人物のキャラクターを、いかに魅力的に、印象的に作っていくかが大事だと思っています。綾瀬さんは私の一番好きな女優さんのおひとりですから、とても良い現場になると思いますし、楽しみです。クラシックミステリーというジャンルを連続ドラマでやる面白みはあると思います」と話している。