シンガー・ソングライターのmilet(ミレイ=年齢非公表)が、自身2枚目となるアルバム「visions」を発売し、取材会を行った。

現在開催中の北京オリンピック(五輪)のNHKの中継でも流れる「Fly High」(NHKウインタースポーツテーマ曲)をはじめ、20年のテレビ朝日系ドラマ「七人の秘書」主題歌の「Who I Am」「The Hardest」、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」のテーマ曲「Wake Me Up」、昨年の日本テレビ系ドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」主題歌の「Ordinary days」、4日から公開の映画「鹿の王 ユナと約束の旅」主題歌「One Reason」など全15曲中、タイアップ曲が9曲という、今のmiletの勢いを象徴する1枚だ。

タイトルの「visions」は「夢」や「展望」という意味。「ほとんどの曲をコロナ禍で制作していて、最初は誰に届けるものを書けばいいのかという不安になりながらの制作だったんですけど、曲を作ってるうちに、いろいろな声をいただいて逆にポジティブになって、明るい希望にあふれた曲を制作することができました。『Come Here』は即興で音楽を作るというやり方で、デビュー前に最初に作った曲でもあるので、原点の私も聞くことのできるアルバムになっていると思います」。

19年3月にメジャーデビューしたmiletは、ハスキーかつ重厚感のある独特な歌声を武器に人気を広げ、2年連続紅白歌合戦出場も果たした。昨年8月には、東京五輪の閉会式で「愛の讃歌」を熱唱し、五輪の大舞台も経験した。

その歌いっぷりからは想像できないが、本人いわく「緊張しいなんです」という。五輪での歌唱も後から映像で見返したといい「顔はガチガチでしたね」と笑いつつ「事前に考えていた動きもできたので、『緊張を使命感に変える!』『ちゃんと歌を届ける!』という思いでした」。

現在全国ツアー中で、もっぱらの目標は「無事に完走したいです!」。幼少期からとにかく体を動かすことが大好きな“スポーツ少女”は「登山をしたいなと思っているんです。同時に癒やされたいなとも思っていて、動物も好きなので、乗馬をしたいかなというのが、ちょっとした今年の目標です」と話す姿からは、キュートな素顔ものぞかせた。    【大友陽平】