3日に米ラスベガスで開催された米音楽界最高の栄誉とされる第64回グラミー賞授賞式で、前週の米アカデミー賞授賞式で起きた俳優ウィル・スミス(53)によるビンタ騒動をネタにしたジョークが披露された。

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司会を務めたコメディアンのトレヴァー・ノア(38)は、オープニングで「今晩はとても美しい夜になるでしょう。これを授賞式だとは思わないでください。これは賞を授与するコンサートです。音楽を聴き、踊り、歌い、人の名前を口にしないようにします。夜通し賞の授与を続けます」と語り、コメディアンのクリス・ロック(57)がスミスの妻ジェイダ・ピンケット・スミスの名前を出したことで起きたアカデミー史上最悪の事件を皮肉った。

また、この日の授賞式では、くしくも自身の映画監督デビュー作「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」がロックが発表した長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したクエストラブが、プレゼンターとして登場。最優秀楽曲賞の発表を前に、「これから賞を発表しますが、皆さんが私から500フィート(約152メートル)離れていると信じています」と語り、ビンタできない距離を保つよう会場に促すジョークで盛り上げた。

さらに、俳優レヴァー・バートンもプレゼンターの1人でコメディアンのネイト・バルガツェを紹介する際に、「次のプレゼンターは、コメディアンであることを警告します。言いたいこと分かりますよね。皆さん注意が必要です。席にとどまり、手を出さないで下さい」と平手打ちをジョークにして笑いを誘っていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)