ロックバンド「女王蜂」のボーカル、アヴちゃんと、俳優森山未來が6日、ダブル主演した劇場版アニメ「犬王」(湯浅政明監督、28日公開)の先行上映会を都内で行った。

室町時代の京都を舞台に、能楽師と琵琶法師のバディが力強く乱世を生き抜いていく姿を描く。声優初挑戦のアヴちゃんは、「最後のクレジットに自分の名前が来た時は、こんなことってあるんやと泣いちゃいました。こんなすごいものができて感動した」と話した。

アヴちゃんと森山は10年以上の付き合い。当時の印象について、アヴちゃんは森山を「広大な砂漠」、森山はアヴちゃんを「物の怪(け)」と表現した。

アヴちゃんは、「上京して初めてお話しした俳優さんが未來氏」とし、「とてもギラギラしていて、破滅的だった」と語った。「砂漠のまま、こんなレベルアップってすごい。やりたいことをこの角度でできるんだとシンパシーを感じて、もっと好きになった。誰も行かない道を行って、ここでクロスできた」と感激した。

一方の森山は、「YouTubeで『女王蜂』のアヴちゃんを見た時、大きな衝撃を受けた。存在そのものがアヴちゃんであり、女王蜂。何者にも属さない圧倒的な存在」。この作品にアヴちゃんが出演すると知り、自身も出演を決めたという。「いつかどこかでかかわれたらいいなと思っていた。歌と踊りの怒濤(どとう)の波で、アヴちゃんのエネルギーが波動のようにくる。すごい体験をした」と話した。