木村拓哉主演のテレビ朝日系連続ドラマ「未来への10カウント」(木曜午後9時)の第8話が2日に放送され、平均世帯視聴率が11・2%(関東地区)だったことが3日、ビデオリサーチの調べで分かった。平均個人視聴率は6・6%だった。

生きる希望を失った桐沢祥吾(木村)が、母校である松葉台高校ボクシング部のコーチに就任したことで再生していくさまを描いた群像劇。

第8話では…。

ボクシング部で一番の実力がありながらも、素直になれない性格が災いし、他の部員たちと完全決裂し、部への復帰を諦めてしまった西条桃介(村上虹郎)。一方、さまざまな辛酸をなめてきた桐沢(木村)の発した言葉に触発された部員たちは、西条と再び向き合おうと決心した。

そんな彼らの目の前で、西条が倒れた! 診断の結果、脳に動脈瘤(りゅう)を抱えていることが判明。万が一破裂すれば死に至る可能性もあるため、医師からボクシングは断念するよう宣告されてしまった。

西条に突如襲いかかった非情な運命に、心をかきむしられる顧問の折原葵(満島ひかり)。桐沢は感情的になる葵をなだめ、部員たちにも「現実を受け止めろ。どうにもならないこともあるんだ」と告げる。だが、そんな桐沢もまた心の奥では、網膜剥離でボクシングを諦めざるを得なかった自分と西条を重ね合わせ、やり場のない複雑な感情にさいなまれていた。

しかもここへ来て、亡き妻・史織(波瑠)の兄・井村和樹(石黒賢)の後押しで、かつて閉店を余儀なくされた焼き鳥店再開のめどが立ち始めていた桐沢は、人生の選択にも迫られていた。店を再開するとなれば、新たな生きがいとなっていたコーチを続けられないかもしれない。桐沢の心は人知れず、激しく揺れ動く。

そんな中、西条がまるで吹っ切れたような笑顔を浮かべ、演劇部に入部したことを桐沢と葵に報告する。早々に気持ちを切り替えた西条が引っかかり、練習に集中できないボクシング部員たち。だが、残されたメンバーだけで宿敵・京明高校に勝ち、インターハイに出ることだけを考えるよう桐沢から鼓舞され、気合を入れ直して練習に励む。しかも、その様子を西条がのぞき見していた。

予期せぬ人生の岐路に立たされる中、新たな未来に向かって“大きな決断”を下す桐沢と西条。一方、ひそかに桐沢への恋心を募らせていた葵にも、ついにその思いを開放する時が…。