ギタリスト布袋寅泰(60)が8日、ツイッターを更新。7日にさいたまスーパーアリーナで行われ、井上尚弥(29=大橋)が日本人初の3団体統一を果たしたプロボクシングのWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級統一戦から一夜明けても「興奮未だ覚めやらず」とつづった。またリングの上での演奏が初めてだったと明かし「ギタリスト冥利に尽きるパフォーマンス」と自賛した。

布袋は、WBAスーパー、IBF王者として井上が入場する前にリングに立つと、井上に贈った自らの楽曲「バトル・オブ・モンスター」を演奏した、時に膝を曲げ、腰を落とし、のけぞるようにギターをかき鳴らすなど、激しいパフォーマンスで会場を沸かせた。

布袋はツイッターに、リングサイドのVIP席のパスをかけた、演奏に使用したギターの写真をアップ。その上で「ギタリスト冥利に尽きるパフォーマンスでした。数多くのステージに立ってきたけどリングの上は初めて」と、リングの上でのパフォーマンスが初めてだったと明かした。

「バトル・オブ・モンスター」は、布袋が出演し、音楽監督を務めた00年の映画「新・仁義なき戦い。」(阪本順治監督)で作曲した「新・仁義なき戦いのテーマ」で、後にクエンティン・タランティーノ監督が03年の米映画「キル・ビル」で流用した「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」が原曲。ライブに通うなど以前から親交があった井上の熱望を受け、19年11月のドネアとの初戦の前に、布袋がスペシャル・バージョンとしてアレンジし、同戦で入場曲として使用された経緯がある。

布袋は、同曲が流れる中、真っ赤ならライトに照らされたリングに飛び込んだ井上が左手を突き上げる中でも、リングの中央で演奏を続けた。そして、歩み寄った井上のグローブに、拳を合わせてグータッチした。

そのグローブで、井上はWBC同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)から1回に右ショートカウンター、2回には左フックでダウンを奪って1分24秒TKO勝ちした。その瞬間を、VIP席で見守った布袋は

「最後に両手を合わせた時は身体に稲妻が走るような感覚でした。エネルギーをもらったよ。ありがとう尚弥くん」

と井上に感謝した。

布袋は井上の歴史的な勝利から約1時間40分後の、7日午後10時50分に

「井上尚弥くん!日本人初の3団体統一チャンピオンおめでとう! あまりの強さに未だ鳥肌が止まりません。大橋会長、チーム井上の皆さん、ファンの皆さん、おめでとう! そしてドネア選手、素晴らしいスピリットをありがとう!」

と試合を見た興奮と感動、両選手への感謝をツイートしていた。

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