米映画「クラッシュ」(2004年)でアカデミー賞作品賞と脚本賞を受賞した監督のポール・ハギス容疑者(69)が、滞在先のイタリアで女性への性的暴行などの容疑で逮捕、起訴されたことが分かった。複数のイタリアメディアが報じた。

報道によると、イタリア南部で開催される映画祭に出席するため現地入りしていたハギス容疑者が、知り合いの30歳の外国人女性に対して2日間に渡って合意のない性的関係を強要し、負傷させたと報じている。弁護士によると、本人は容疑を否認しているという。

ハギス容疑者はその後、精神的にも身体的に不安定な状態にある女性を空港に連れて行き、置き去りにしたといい、女性の混乱した状態に気が付いた空港のスタッフと警察官によって応急処置が施され、病院に搬送されたという。

ハギス容疑者は2017年にも米国で広報担当を含む4人の女性から、性的暴行を受けたと告発されているが、事実無根だと容疑を否定している。

ハギス容疑者は、クリント・イーストウッド監督の「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本や「硫黄島からの手紙」の製作総指揮も務めたほか、「007/慰めの報酬」(マーク・フォースター監督)の脚本も担当した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)