ミュージカル「ピーター・パン」(7月23日初日、東京国際フォーラムホールCほか)の制作発表が23日、都内で行われ、10代目ピーター・パンの吉柳咲良(18)らが出席した。

13歳から同役を演じている吉柳は今年がラスト。「最後だとは感じていないですが、集大成だと思って頑張っています。稽古も楽しいし、子どもでいていい場所なので、精いっぱい演じたい」とあいさつした。

今年の初めごろ、誰から言われるまでもなく、ラストだと感じていたという。「事務所でも、何となくそういう雰囲気でした。髪の毛を最も短く切り、気持ち的には男の子。夏といえば、プール、海、お祭りなどですが、私はずっと空を飛んでいました。基本的にはあまり女の子らしさをもちあわせていないので、前向きに仕事ができます」と話した。

昨年から演出が森新太郎氏に変わった。演出はもちろん、歌詞も変わり、役への固定観念も崩されたという。「森さんのピーター・パンは破天荒で、わがまま。でもほっとけない存在。自分でセリフを言っていて笑ってしまうんです。体力的にはつらかったけど、舞台の楽しさを実感しました」と振り返る。森氏は「榊原郁恵さんの、無邪気で生き生きとしているピーター・パンに心を奪われました。吉柳には郁恵さんを目指せと言ってきて。今年は超えろと言っています」とエールを送った。

ほか、フック船長役の小西遼生、ウェンディ役のAKB48岡部麟、タイガー・リリー役の田野優花、ダーリング夫人役の壮一帆も出席。

小西は「子どもたちの声援や拍手からエネルギーももらっています。子どもたちが初めて見る演劇でもあり、本当の世界だと思ってみてくれる大切な時間だと思うので、キラキラ感を全力を使って出し切りたい」、岡部も「子どもたちが見てくれて、何十年後にウエンディがかわいかったねって、思い出してもらえるように頑張りたい。咲良ちゃんの歌が透き通っていて、スマホに録音して毎晩聞いています」と話した。