お笑いコンビ、バッドボーイズの佐田正樹(43)が保護司への恩返しを誓った。

1日、東京・法務省で行われた「第72回社会を明るくする運動キックオフイベント~#生きづらさを生きていく。~」に出席。所属の吉本興業は第66回から活動に参加しており、その一環として佐田が保護観察となった少年らとの面談などを行う保護司として1カ月間活動する。

佐田は芸人になる前は暴走族の元総長で、故郷福岡県の少年鑑別所に収容された経験を持つ。「僕の言葉が少年たちに届くか分からないですが、経験談を生かして更正への道へと導けたらと思います」と意気込んだ。

活動の模様はYouTubeやSNSで発信していく。今回の活動は法務省直々のオファーだったといい、佐田は「片手間でできる仕事じゃない」と最初は断ったことを明かした。20代の頃に少年院の慰問のオファーがきた時も断っていたといい「まだ若くて威厳もないので。40代になったらやらせていただきますということで、今回は約束通り。保護司としてはまだ43歳のペーペー。僕も保護司の方についてもらっていて、恩もあるので、60歳くらいになったら本格的にやっていきたいということで今回のオファーを受けさせてもらった」と語った。

当時の保護司とのやりとりについては「親とかでは言えない言葉を言ってもらってリラックスさせるというか。胸に響きましたし、この人になら何でも話してもいいかなと思いました」と振り返った。

子どもとの向き合い方については実体験をもとにしたポイントも語った。「悪いことをするやつは基本、うそをつく。そこをどう優しく見抜いてあげられるか」と語り「僕も出所したあとそうでしたが、大人にはもうやりませんと言いながら、友達にはいいかっこしたいんですよ。ビビってんのかと言われたら、じゃあやるよとまたやってしまう。そして大人からは『また悪いことして』と言われて見捨てられる。そしてビビってると言われて仲間外れにされるからやってしまっただけで、大人はわかってないとそこで亀裂が生まれる。そしてまた悪いことをしてしまうんですよね。なので、そこで僕は(周囲に)違うんだと言いたい」と語った。

イベントに登壇した津島淳法務副大臣もエールを送り「よく決意をしてくださいました。佐田さんの言葉だからこそ、少年たちが共感することも絶対あると思います。飾らぬ佐田さん自身もみせていただければ」と語った。