EXILEが6日、福岡・ペイペイドームで全国ドームツアー「POWER OF WISH」初日公演を行った。20年2月以来、2年5カ月ぶりのドームツアーでは、同年11月にグループ活動を卒業したATSUSHI(41)が“限定復活”し、15人が勢ぞろい。今日7日の七夕前夜に、ファンの“願い”が福岡に集結した。

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「もう1度、15人のEXILEを見たい」。そんなファンの願いが福岡の地に集結した。20年2月26日、コロナ禍の政府要請で中止になった京セラドーム大阪公演以来、2年5カ月ぶりの単独ドーム公演。けがのため今年2~5月のアリーナツアーを欠場した小林直己(37)をはじめ、中止公演以来のEXILEのステージとなったATSUSHIら15人がフォーメーションを組んで、ファンの願いを表すかのようにWISHの「W」の文字を作った。

「Rising Sun」。“日本を元気に”と歌い続けてきた同曲に、ATSUSHIとTAKAHIRO(37)の声色が久々に重なった。公演前の気合入れも行ったというATSUSHIは「九州の皆さん! お待たせしました! 改めまして、EXILEです!!」。会場のファンも「待ってました」とばかりに大きな拍手で迎えた。

最新曲「POWER OF WISH」やATSUSHI卒業時の楽曲「SUNSHINE」をはじめ、代表曲「Lovers Again」「Ti Amo」など40曲以上を披露して、20周年の軌跡を示した。

子どもたちの未来への願いも込めた。LDH運営のエンターテインメントスクール「EXPG」の生徒たちも、コロナ禍以降では初めてサポートダンサーとしてステージを盛り上げた。TAKAHIROは「純粋に夢を追い掛ける子供たちを目の当たりにすると、僕らも歩みを止めちゃいけない」と実感を込め「一瞬一瞬をかみしめながら突っ走っていきたい」と誓った。

アンコールで、ATSUSHIも参加する20周年イヤーの締めくくりとなるオリジナルアルバム「POWER OF WISH」の12月7日発売も発表。まずは連日の猛暑続きの中、9月までツアーを走りきる。SHOKICHI(36)は「(暑さにも)立ち向かっていくしかない。汗の量も楽しみにしてください!」。岩田剛典(33)も「最高ばい!」と博多弁で笑顔を見せた。

久々のステージに、ATSUSHIは「デビューして20年たって、これだけの人がいて、ずっとずっと歌ってきた曲も深みを増しました。EXILEって最高だなと思いました」とファンに感謝した。AKIRA(40)も「これからも皆さんの人生、心に寄り添えるグループになれば」と七夕前夜に祈った。【大友陽平】

 

◆EXILEのドームツアー

▼08年11~12月「EXILE PERFECT LIVE 2008」 初のドームツアー。10公演で約40万人動員。札幌は年越し公演に。

▼11年11~12月「TOWER OF WISH~願いの塔~」 東日本大震災からの復興への願いを込めたツアー。

▼13年4~9月「EXILE PRIDE」 HIROのパフォーマーとしてのラストツアー。

▼15年9~12月「AMAZING WORLD」 松本利夫、USA、MAKIDAIの3人にとってパフォーマーラストツアー。

▼18年9月~19年2月「STAR OF WISH」 ATSUSHIの海外留学による一時活動休止期間をへての3年ぶりのドームツアー。

▼20年1~2月「EXILE PERFECT LIVE2001→2020」 「LDH PERFECT YEAR2020」の幕開けを告げるツアー。最終公演がコロナ禍の政府要請で中止に。